2012年1月25日

ディオール オートクチュール

久しぶりに本格的オートクチュールを見た、
といった満足感があったディオールのコレクション。

メゾン創立者クリスチャン・ディオールの
正統の後継者といった表現がぴったりの作品ばかり。

細く絞ったウエスト、豊かさの象徴のようなフレアたっぷりのスカート。
マヌカンはどの人も優美で品格あり、
グレース・ケリーのようなおとなしいヘアースタイルとメーキャップ。

単なるクリスチャン・ディオールのコピーという印象を与えなかったのは、
現代性とデザイナー自身の創造性が加味していたから。

本社のサロンを利用してのショーは、
創立者の時代と同じ。
そういえば、
ディオールが最初のコレクションを発表したのは
第二次世界大戦後の経済大不況のとき。

今回も稀に見る経済不況で
世界中が不安な日々を送っている時期。
こうした情勢の時には現実を忘れるほどの夢を見せてくれるのがいい。
そうした意味でもディオールの意図は大正解。

主任デザイナーだったガリアーノ解雇の後、
非常に心配だったディオールの
コレクションだったけれど、
今回の作品でメゾン安泰をおおらかに世に知らせたと思う。

冒険、驚き、スペクタクルの時代が終わりを告げ、
本来のディオールらしいエレガント路線に戻った
すばらしいコレクションでした。
モードの中心はパリにあると再認識。

それにしても。
いつになったらこうしたオートクチュールを
身に付けられるのでしょう。

もっとも世界中で100人ほどしか
顧客がいないのだから、
無理、無理、無理。
ショーを見て、
たとえ短時間でも夢の世界を浮遊する
楽しみを味わえるだけでも幸せ、と思わなければ、
と、リーゾナブルな私はすぐ諦めの境地にはいるのです。


2012年1月22日

パンダちゃんがフランスに

中国からパンダちゃんが2匹(2頭?)フランスにやってきました。
というより、おいでになりましたと書くべきかしら。
というのは、何しろ国家元首のお出迎えのような待遇だったのだから。

長旅に耐えられるように、必要な装置が付けられた特別機が、フランスから中国に送られ、しっかりと守られながら、パリのエアポートに到着。

そこでは100人以上のジャーナリストが待ち構え、カメラのフラッシュがひっきりなしに光り、テレビカメラが一部始終を報道。

そこからフランスでの居住地となるボーヴァル動物園に移動。
沿道ではフランスと中国の旗を手にした大勢の人がお出迎え。

中国から運んだ素材で作った住まいは快適なようだし、上質の竹もたっぷり準備。

六年もの交渉の結果実現したパンダちゃん来仏は、明るいニュースで大歓迎。
日仏の外交にすごい効果が
あるみたいです。

お仕事などどうでもいいのだから、
10年間のフランス滞在を楽しんでね、
パンダちゃん。
やはりかわいい!

早く見に行きたい。

2012年1月19日

デンマーク女王在位40周年記念

イギリスのエリザベス二世が女王の座について今年は60周年記念。
その祭典がまもなくあるとのこと。
きっと絢爛豪華なのでしょうが、デンマーク女王も負けていません。

何しろ2012年は在位40周年記念の年。それをお祝いする一足お先の祭典に、ヨーロッパ中の王家の人が集まり、華々しくおこなわれました。

デンマーク王室は、日本についで世界で二番目に長い歴史を持つ由緒ある王室なのです。もちろんヨーロッパ一古い王家です。
このことに関して「クイズで入門 ヨーロッパの王室」講談社プラス・アルファ文庫に書きましたので、参考にしてくださいね。


国民に絶対的人気がある71歳のマルグレーテ二世女王は、外交官だったフランス人と結婚したために、フランスでも好感をもたれています。
おふたりの間に生まれた二番目の王子も、フランス女性をお妃として迎え、毎年夏のヴァカンスの一部は、フランスで過ごすほど一家そろってフランスがお気に入り。

女王の役割は生涯続けると公言し、活躍はますます盛ん。頭脳明晰で長身。明るく社交が大好き。女王として申し分ない人。だから人気も高まる一方なのでしょう。


それにしてもこうしたセレモニーに出席する王家の人々の宝飾がすごい。
ティアラ、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、そのすべてに大粒のダイヤ、ルビー、サファイヤ、エメラルドなどがキラキラ輝いているのです。
まるでメルヘンの世界を見るよう。

お妃たちの間での競争はないのかしら、などと私には気になるのですが・・・
エリザベス二世の60周年記念のときは、どうなるのかしら。
いろいろと考えて忙しい今日この頃。

2012年1月8日

スーパースター、ジャンヌ・ダルク

ドムレミのあちらこちらに
ジャンヌ・ダルクの像があります。
2012年がジャンヌ・ダルク生誕600年記念の年であることが、政治家の間に真剣な競争を呼んでいます。

何しろ今年はフランス大統領選挙の年。現大統領ニコラ・サルコジがジャンヌ・ダルク生誕地、ドムレミに行き、村をあげての歓迎を受けたことから、大統領選立候補者や野党の政治家がぐつぐつ言っているのです。

戦いを失っていた王太子を、勇敢なジャンヌ・ダルクが助け見事に国王の座につけたので、人気が落ちているサルコジが、彼女の援助を期待して、それでわざわざドムレミに
行ったのだとの声が、あちこちから上がっています。

ジャンヌ・ダルクの
生前の唯一のデッサン
極右翼のマリーン・ル・ペンは、なぜサルコジは突然ジャンヌ・ダルクに興味を持ったのだろう、ジャンヌ・ダルクは我々の党の長年にわたるシンボルなのにと非難。それに対してサルコジは、ジャンヌ・ダルクと政治はまったく関係ないと反撃。ジャンヌ・ダルクの生誕地以外にも、この年を記念して祭典を催す都市がたくさんあります。

イギリス支配にあったオルレアンを、彼女が激戦の末開放した5月8日も重要な日。オルレアンではもちろん華々しい行事がある。彼女が5月30日に処刑されたルアンもおおがかりなことをするとのこと。壮大なミサがあげられるかもしれない。パリで彼女が負傷した近くには黄金の騎馬像がある。そこでも何かあるはず。

ジャンヌ・ダルクの生涯を表すフレスコ画がある
ドムレミ郊外のカテドラル
そうなると、ジャンヌ・ダルクが王太子に出会ったシノン城も何かしたくなる。いろいろとあるゆかりの地に、いったいどの政治家が行くのか、これが今後の楽しみ。

フランスの統治者は、カトリーヌ・ド・メディシスを筆頭に占星術師に頼る人が多いようですが、今年ばかりはジャンヌ・ダルクがもっとも人気。

加熱するジャンヌ・ダルク争奪戦。
そのために私も忙しくなりそう。
何故って、やはりどこの行事も面白そうだから。

2012年1月4日

ジャンヌ・ダルク生誕600年記念

ジャンヌ・ダルク
「フランスを救った少女」と呼ばれるジャンヌ・ダルクが生まれたのは、1412年1月5日から6日にかけてのこと。
ということで今年は何と600年記念。
このように書いていると、彼女がいかに古い時代の人だったか実感がわいてきます。

ロレーヌ地方の無名の村ドムレミに生まれたジャンヌには、姉が一人兄弟が三人がいました。両親もまじめで働き者だったようです。

ドムレミの生家
手広く農業を営んでいたために、ジャンヌの家族は結構裕福な生活をしていました。
恵まれない人を宿泊させてたこともあった、やさしい家族だったのです。

ジャンヌは生後三日目に、生家のすぐ隣にある教会で洗礼を受け、そのとき使用した洗礼盤が今でも教会内に残ってます。
それを目にするとやはり感激。

13歳ころから自宅の庭でお告げを耳にするようになったジャンヌは、その声が告げるとおりに行動するようになります。

洗礼を受けた教会
この左隣が生家
当時フランスはイギリスとの戦いが続いていました。
イギリス国王がフランス国王の座も主張し、それにドムレミ界隈をおさめていたフランスの敵ブルゴーニュが加担し、スランスは窮地に追い込まれていたのです。

「声」は、フランスの王太子軍を助け、国王の座につけるようにとジャンヌに命じ、彼女は見事にそれを実現。
神の望みはそれで終わったはず。

ところが、平和を望む国王とは反対に、戦闘的だったジャンヌは戦いを続け、ついにブルゴーニュ軍につかまり、イギリスに売り渡され、裁判で魔女の判決を受け、
19歳で火刑。

ジャンヌのドラマティックな短い人生は、フランスだけでなく世界中で語られ、美化され、伝説的な存在になっています。

フランスではナポレオン以上に人気があるジャンヌ。
その生家訪問をご希望の人は、ますナンシーまでTGVで行き、
そこから車で約30分。
かわいらしい静かな村で、親切な人ばかり。

生家は公開されているので、誰でも訪問可能。
空気が澄み切り、のどかで、どこからかジャンヌの声が聞こえてくるようです。
この記念すべき年に訪問するのは、いい思い出になるはず。
好奇心旺盛な私も行きたいです。

2012年1月1日

新年のごあいさつ。

     
新年明けましておめでとうございます。


今年はドラゴンの年。
すご~い年。
何となく、いい飛躍がある年になるような予感がします。

昨年末から3つの大きなお仕事に恵まれて、それが2012年にかけて続いているのはとてもいいこと。
だから、幸せです。


いい子になってね
今年の最大の願いは、
シャトレにもっと聞き分けのいいネコになってほしいこと。何しろわがままで、ぜいたくで、気まぐれで苦労しているので。
でもそれも元気な証拠。
それが一番大切です。

2012年が皆様にとって幸せで楽しい年でありますように ♪~♪

今年もどうぞよろしく
Châtelet &Rumiko