2012年9月30日

パリコレ


友人宅でのステキなコレクション発表
パリコレが始まり、パリ市内はそれはそれは華やか。
この期間に世界中から数千人のジャーナリスト、バイヤー、モデルが一挙に集まり、
パリの光景ががらりと変わるのも、すでにブログで書いた通り。

多くのスターも招待されているから、
シャッターチャンスを逃すまいとカメラマンは必死。この期間はランチをゆっくりなどと、贅沢をいえないのも事実。

入り口からムードたっぷり
サンドイッチを食べながら、ひとつのショーが終わると次のショーの会場にひたすら急ぐ人が多い。特にカメラマンは理想的な場所を確保するために、
一刻も早く到着しないといけない。

これが年に4回ある。
体力のいる仕事です。
モードのジャーナリストも同じ。

タクシーをチャーターする人も多いから、
空車を見つけられるのは奇跡に等しい。
当然、道路は渋滞が続くし、
高級ホテルは全て満席、いいレストランも満席。
お花屋さんも大忙し。
数百にも及ぶブーケを作り、
重要な顧客やジャーナリストの宿泊ホテルに配達。
これがパリコレの裏側なのです。

若いミュージシャンのジャズライヴ
パリコレの間は経済不況など
まったく存在しないかのようなパリ。
ニューヨーク、ミラノ、ロンドンでもショーがあるけれど、
やはり数からいうと
パリは他の都市を抜いてトップ。

この街でショーを開催することはステイタス。
フランスにとってもモードは欠かせない産業だし、文化。
経済が潤うこのイヴェントは欠かせない。
だからこの喧騒も大歓迎です。

イギリス人、アメリカ人、日本人と
インタナーショナルな出席者
大掛かりなショーをするデザイナーの他に
プライヴェートなのもある。
そのひとつを友人の家で行うというので
さっそく探検。

真夜中まで大盛況
彼女の家は本物の邸宅で、
いかにも貴族的。前庭があり、
5階建ての館、ベランダ、そして裏手にもお庭。
それを知り合いのデザイナーに提供するという、とても寛大な友人なのです。

ウェディング、カクテル、付き添いの子供たちのドレス、靴、ヘヤー飾り、招待状、ケーキなど結婚式に必要な製品を展示。
子供のドレスのデザイナーは、ウイリアムとケイトの結婚式の際に付き添ったかわいい4人の少女のドレスの製作者。とういことで、ますます貴族的な館にぴったり。

ジャズのライヴもあり、シャンパン、フォアグラ、そのほか種類豊富なカナッペ。
一味異なるパリコレのご紹介です。



2012年9月20日

高田賢三さん ハイジュエリー発表


ユニークな展示に歓声があがります。
絵の展覧会でパリで話題を呼んでいる高田賢三さんが、またまた新分野に挑戦。

ハイジュエリー、
それが賢三さんの新たな分野での活躍。
一年前からコンセプトを持ち、今回発表したハイジュエリーは、約20点。



常に日本と西洋の融合を表現する賢三さんが
初めてクリエーションしたハイジュエリーの特徴は花。
いつもハッピーな賢三さん


繊細な感覚から生まれたデザインと、
それをジュエリーとして実現する熟練のテクニックが
生み出したどの作品も気品があり、シック。
パリの良き趣味の結晶です。

それぞれの作品を鳥かごに展示し、
それにあわせて床一面に鳥の羽を敷き詰めた
演出もユニークで誰もが驚嘆。

夜11時ころまで続いたプレゼンテーションの日には、
テレビや雑誌のジャーナリスト、女優、男優、モデル、友人が多数出席。華やぎが爆発していました。

ベテラン俳優ピエール・リシャール
気取りのない性格、明るい笑顔、稀有な才能が
長い友情を保たせるのでしょう。
モナコでもハイジュエリーの
プレゼンテーションがある賢三さんの全身から、
キラキラとした輝きがほとばしっています。
大きなプロジェクトの話は途切れることなくあり、
相変わらず大活躍の賢三さん。

それにしてもこれほどの若さを保つ秘訣は何かと、
いつも話題。
私も知りたいし、皆さんも知りたいでしょう。
いつかじっくり聞いて、私なりに分析してお知らせしますね。

2012年9月14日

カルティエ、クルージング・ディナー

ビエンナーレ・デ・アンティケールの
カルティエのまばゆいほどの作品
二年ごとにグラン・パレで開催されるビエンナーレ・デ・アンティケールは、今年は今まで以上に注目の的。
会場の演出が鬼才カール・ラガフェルドであることが、ひとつの大きな魅力になっていることは間違いなし。重厚な趣のアンティック店やギャラリーの間を、清涼な空気が通り抜けているような清々しい会場装飾は、大きな評価を得ています。

9月12日はブラックタイとロングドレスのディナー(これは出展者が主)、13日は朝11時から招待客へのプレヴュー。
14日から一般公開。

セーヌ河の船上でアペリティフ
左からファッション詳論家大内順子さん、
カルティエ・ジャパン社長クリストフ・マソーニ氏、
NHKエンタープライズ・エグゼクティヴ・プロデューサー小口比菜子さん
122店が出店する中でもっとも華やぎを散りばめているのは、何といっても宝飾店。
世界に名を轟かせる宝飾店の輝きの競いは目眩を覚えるほど。

特にカルティエは250平方メートルという最大の広さで、好奇の視線を独占。
150点の新作品に加え、カルティエのミュゼオムに厳重に保管している貴重な作品を加え、総数160点という豪華さ。
貴石、デザイン、熟練の技が生み出すどの作品も、非日常の世界へと招きます。
それに浸っているときの幸福感は、何ものにも代えがたいほど。やはり宝飾界の王者だけあって、破格。

船内でディナー
左から婦人画報編集長出口由美さん、
ミセス ビューティ編集長落合真由美さん
13日夜、カルティエは日本人報道関係の人を招待してのクルージング・ディナーをオーガナイズ。

黄昏時の美しいセーヌ河に浮かぶ船に乗り、シャンパンを片手にしながら甲板でをゆったりとアぺリティフ。
いつの間にか船は岸を離れ、パリのモニュメントが次々と姿をあらわす中、和気藹々とした心地よい時が流れます。

頃を見計らって船室に下り、着席ディナー。
グランドピアノの前ではとびきりのイケメンが、親しみある曲を滑らかに演奏。

エッフェル塔が最高の輝きを
届けてくれました。

そうした中で味わう美味は格別。
時間が流れるにしたがって、パリの空が濃くなり、
ライトアップされた橋や美術館、エッフェル塔、自由の女神像などが見え、感嘆の声が船室で飛び交っていました。

船がユーターンし、しばらくすると、
カルティエ日本社長が甲板にのぼるようにとお誘い。何事が起きるのかとワクワクしながら階段をのぼったその数分後に、エッフェル塔が
まじかでチカチカと花火のような輝きを発散。

パリならではの素晴らしい演出に全員が感動し、大拍手。
老舗中の老舗のカルティエならではのご招待。
思い出の宝石箱に大切にしまっておきたいソワレでした。
食卓を飾るお花も、ディッシュも
カルティエのシンボルカラーの赤。

2012年9月12日

吉川有悟さん、東京で個展

イラストレーターのホープ
吉川有悟さん


日本人の父とフランス人の母を持つ、
ヤング・ジェネレーシォンを代表するイラストレター、
吉川有悟さんがいよいよ東京で個展を開催します。


東京に生まれた有悟さんは、
早くからアートに関心を抱き、
ロンドン芸術大学のイラスト科に入学。
そこを優秀な成績で卒業後、
日本とヨーロッパ諸国で活躍。
今年、本も出版した実力派。


オリジナリティあふれる作品

日本人のきめ細やかな感覚と、
フランス人の優れた色彩感覚、
それに加えて
これまでに暮らしたさまざまな国々の文化の影響を融合した作品は、あふれるほどの夢、ポエジー、
ユーモア、楽しさがあり、
多くの人から評価されています。


今回の個展でさらにファンが増えるはず。
水彩とアクリルのイラストが描く独自の世界に浸って、
暮らしにさらなる喜びを加える絶好のチャンス。




 

吉川有悟個展
東急本店8階

9月27日から10月3日まで



2012年9月11日

高田賢三さん展覧会


日本への想いが満ちる
ギャラリー

年々活躍を広げている高田賢三さん。
今回はサン・ルイ島の由緒あるギャラリーで展覧会。

日本をテーマにした賢三さんの絵を中心として、他のアーティストの作品も
数点展示。

賢三さんの最新作
サン・ルイ島独特の趣あるギャラリーの中には日本庭園がつくられ、仏像や屏風、楚々とした花が植えられ、そうした日本情緒がある空間で見る賢三さんの大きな絵は、どれも一見しただけで彼の日本への想いがひしひしと感じれれる作品ばかり。

9月10日の前夜祭には多くの人々が集まり、誰もが画家高田賢三の才能に魅了され、
コンタンポラリーな感触を加えた日本美の素晴らしさに感嘆。

クラシックな日本ではなく、
賢三さんならではの現代性が加味されているこの展覧会は必見。



お会いするたびに若くなる賢三さん
日本へのある視線
9 月11日ー10月27日
Galerie Jean-Jacques DUTKO
4 rue de Bretonvilliers
75004 Paris

2012年9月7日

ピエール・カルダンの「光のパレ」

驚異的な人物ピエール・カルダン
デザイナーとして世界の隅々まで名をなしているピエール・カルダン。
常に新たなことに挑戦するエスプリの持ち主で、宇宙を取り入れたモードで世を驚かせたり、デザイナーでありながら経営も自ら行うパイオニアでもある。

エネルギーがあまって仕方ないかのように、レストラン・マキシムやブラスリーのオーナーになり、高級ホテル、イベント会場エスパス・カルダンもオープン。

話題豊富なカルダンが、またまた世を驚かせる企画があると発表。
それがヴェネティアに誕生する「光のパレ」

高さ245メートルの塔が3つ集まって形成するその建造物は、60階建て。
エレベターの数は75と何もかも破格。
完成予定は2015年。

これが今年90歳を迎えたカルダンの大プロジェクト。
ヴェネティアに生まれたカルダンは2歳のときに両親とフランスに移住。今回のプロジェクトは、生まれ故郷へのオマージュだとカルダンはコメントを述べています。それにしても規模が破格。

歴史がしみ込んでいるヴェネティアに、
未来的な建造物は合わないと反対もある。それに対してカルダンは、
新たな構想の建造物が作られる度に人は非難する、エッフェル塔がそうだし、ルーヴルのピラミッドも同じ、と語っています。実際にはヴェネティアから10キロメートル離れている場所に建築され、モード大学、会議室、2000人を越える人が住める住居もあるそう。

「生まれ故郷に時空を越えて残るものを造りたいのです」
とカルダン。未来とのつながりを持ち続ける破格のカルダンならではの破格のプロジェクトです。