2014年5月27日

パリの犬たち 2

お店の前で見張り役。しっかり者の犬。
工事中のレストラン
あまりしっかりしているとはいえないけれど、
これでも一応役立っているつもり。

2014年5月25日

母の日

パリの公園で見かけた
アヒルの親子。母の日の心温まる光景

日本は5月第二日曜日が母の日ですが、
フランスは5月最終日曜日です。
ということで、今年は25日。

その3週間ほど前から、プレゼントのアイディアを様々なメディアが提案します。
一番目立つのは香水。
どの雑誌を開いても、
そのパブリシティばかり。

ディオール、ジャドール オードパルファムの
ステキなディスプレイ
二番目はジュエリー。結構高価ですね。
それほどの予算がない人のために、手ごろなアクセサリーやバッグのお勧めもあります。
その他、チョコレートやブーケをプレゼントしましょうという提案もきれいでいい。ちなみに、日本はカーネーションを贈りますが、この花はフランスでは喪の花なのです。気をつけましょう。

幼稚園や小学校低学年の子供たちは、先生の指導でママンに捧げる絵や言葉を書きます。
感謝することを教えるわけだから、
これはすばらしい。
夜にはレストランで家族揃ってお食事が多いようです。

とかく個人主義と思われているフランス人ですが、何かにつけて家族を思ったり集まったりするいい国民なのです。
バラとチョコーレート。これもステキなアイディア

2014年5月24日

エリザベス女王88歳


イギリスは女王の時代に繁栄するといわれています。エリザベス一世の時代もヴィクトリア女王の時代も、文芸が花を咲かせ、国土拡大も行なわれ、大国の威勢を世界に示していたようです。

現女王エリザベス二世は、4月21日に88歳のお誕生日を迎えたそうで、そのお元気な姿から、まだまだご活躍を続けられそう。イギリスの評価はフランスでは上がる一方で、それも女王の時代だからかも。フランスから若者が続々とイギリスに移住をしていることからも、明るい未来がこの国にあることが分かります。


母后も100歳を超えてもお元気でチャーミングなお姿を見せていらしたし、エリザベス二世も華やかな服と帽子で、まるで花園が周囲を取り囲んでいるよう。そして、あの、温かみあふれる大きな微笑。お写真を拝見しているだけで幸せになるほどです。

6月6日のノルマンディー上陸作戦の記念日に、フランスにお出でになるそうです。華やぎのあるお姿をメデォアで拝見するのが楽しみ。今回も、流暢なフランス語でのご挨拶があるかもしれません。

2014年5月23日

パリの犬たち 1

パリジャンは犬や猫が大好きです。
日本で流行したネコカフェがパリにも登場し、凄い人気。
犬も負けていません。彼らは外に出るのであちらこちらで姿を見かけます。
今後はそうしたパリの犬の様子も、不定期ですがお知らせしますね。
2匹そろっての同じ動作がかわいい!!

2014年5月21日

蒋山青を囲んでのパーティー

作品の前で
蒋山青氏と。

中国の現代絵画を代表するひとり、蒋山青。伝統と現代の不思議な融合がある作品で、パリでは大変な人気です。

20日にパリ市内で彼の作品に囲まれながらパーティー。さすがスター的存在のアーティストだけあって、招待客の幅が広い。画家、映画スター、テレビのジャーナリスト、美術品コレクターが多数集まり、その盛大なこと。フランスと中国の報道人も多く、フラッシュが絶え間なく光ります。

作品とのハーモニーが素晴らしい
カラフルなブーケがたくさん。

蒋山青に最初にお目にかかったのは、昨年。アフリカの人々のためにチャリティ・ディナーが開催されたとき。そういえば、そのときお会いした人も今回多く見かけました。ダイナミックで繊細な彼の作品に包まれて、多くの人との会話に花が咲いた5月のステキな夜でした。

2014年5月19日

チュイルリー公園にヤギさんが

パリのど真ん中で、ヤギさんがのんびりと散策
好天気に誘われて久しぶりにチュイルリー公園に行ったら、ナンとヤギさんがいるではないですか。もう、びっくり。動物園でもないし、田舎にいるわけでもない、それなのにヤギさんがいる。
春の新鮮な草を食べてとても嬉しそう。
最高の環境が気に入ったのか、いかにも幸せそうに目を細めます。
優しい目を見ていると、すごく幸せだと言っているようで、こちらも幸せになります。
お天気といい、ヤギさんといい、満開のお花といい、とてもいい今日のパリです。

2014年5月15日

カンヌ国際映画祭


春のもっとも華やかな祭典、カンヌ国際映画祭が5月14日から始まりました。今年で67回目だそうで、ずいぶんと長続きしているのですね。

12日間の間、フランスでは連日テレビで詳細を報道。何しろ世界中から名立たる女優、俳優、監督が集まるから、豪華極まりない。それをパリにいながら映像で見れる。だから、テレビから目が離せない。

特別仕立てのオートクチュールに身を包み、ゴージャスなジュエリーを煌かせる女優たち。タキシードのきりっとした男性たち。その誰もが満面の微笑を称えながらレッドカーペットの上でゆっくり歩を進める。それこそ映画の一場面を見る思い。夢は夢ではなく、現実なのです。
会場へ導く憧れのレッドカーペット

実は、この映画祭の招待状をいただいたことがあるのです。しかも5回もですよ。それまではテレビでしか知らなかったカンヌ映画祭。それに出席できる。何という幸せ!!!

数日前から興奮状態で、たくさんの洋服をトランクに入れ(なぜって、いつ、どのようなご招待を受けるかわからないから、用心のため)、ニースの飛行場に着くと、もうそこからすごい人。セレブ到着を待つ人、人、人。その後タクシーでカンヌへと向かう。でも、人の波でうまく進まずノロノロ運転。

約500人のカメラマンの腕の競い合い。

ちなみにホテルは一年前に予約。もちろん前払い。そうでないとお部屋が取れない。それほどの賑わいなのです。町は映画関係の人と、ファンでごった返している。レストランもカフェも浜辺もいっぱい。ホテルの前も黒山の人。スターをひと目見ようと、皆、辛抱強く待ち続けているのです。

毎日、夜になると、その日上演される映画の監督や主演女優や俳優が、レッドカーペットをのぼる。500人ほどのカメラマンがひっきりなしにフラッシュをたく。歓声があちこちから上がり、大きな渦となっって空にのぼる。上映が終わって外に出ると、群集がまだいて、再び歓声があがる。好天の日には、着飾ったまま海辺を散策する人も多い。このように、映画祭の間はカンヌに夜は訪れない。

招待状を手に友人たちと車を降り、
これからレッドカーペットと向かいます。
遠い日の良き思い出です。
映画祭開催中に、高台や海辺にある豪勢な館でパーティーもある。豪華船やヨットの場合もある。そこでは俳優も女優も招待客と打ち解けて会話をしたりで、それこそ、信じられない光景なのです。

フランス政府の保護と援助の下に開催されるカンヌ映画祭。これはフランスの重要な産業でもあるのです。様々な国で映画祭を開催していますが、これほど長期間のはカンヌだけ。世界一です。

あの狂ったような歓声と喧騒が、今ではなつかしく思えます。でも、最近はちっともお声がかからない。世の中は、ナンと厳しいこと。

2014年5月9日

第二次大戦戦勝記念日

毎年5月8日はフランス中に三色旗がひるがえります。「1945年5月8日戦勝記念日」をお祝いするために、すべての官庁関係の建物が国旗で飾られるのです。こうした国をあげての祭典日には、シャンゼリゼの両サイドに国旗が整然と並び、共和国親衛隊騎兵連隊が見守る中、大統領がシャンゼリゼを通り、凱旋門の無名戦士の墓に献花します。

勢ぞろいする国旗も、大統領が捧げる花束もすべてフランス国旗の赤、白、青。鮮やかだし、とてもきれいです。このようにして、愛国心が高まるのかも。国旗や国歌にはそうした威力があるようです。


戦勝国のフランスでは、国のために戦い、命を捧げた人々の記念碑がいたるところにあり、戦争記念日にはそうした場にも献花があります。小さな碑にも小さなお花が捧げられているのは、心に染み入る感動があります。

2014年5月7日

ナポレオンの命日に士官学校でディナー


アンヴァリッドのナポレオンのお墓
5月5日はナポレオンが流刑地セント・ヘレナ島で生涯を閉じた日。この日は、彼が葬られているパリのアンヴァリッドに、プリンス・ナポレオンをはじめとし皇帝の下で活躍した将軍の子孫が集まり、厳かに献花。その後、裏手にあるサン・ルイ教会で盛大なミサ、そしてディナーと充実した一日です。

すっかり顔なじみの会員ばかりなので、最近は食事も会話も充分に満喫できる余裕がでてきました。何事も慣れなのですね。

ナポレオンが学んだ
陸軍士官学校。
この日のためにゴージャスな
装飾とイルミネーション。
まずはカクテル。
今回のディナー会場はナポレオンが学んだ陸軍士官学校。なかなかこうした場には入れないので、心は高揚するばかり。

以前、同じ場所でディナーがありましたが、そのときには極度に緊張していたので、楽しむという気分から程遠かった。でも、今回はとてもリラックス。

会話はもちろんナポレオンが主体。このところ200年記念の行事がいくつもあり、そのために盛り上がり方が凄い。

この日の会話の中心は、ナポレオン最後のワーテルローの戦い200年記念の来年の行事。戦地ワーテルローで、数千人を動因して戦闘の再現をするそうで、そのためにナポレオン史学会も今から興奮状態。当時の軍服、武器が再現され、ナポレオンも強敵のイギリスのウエリントンも、もちろん登場する。部下も勢ぞろいする。

ナポレオン史学会会員との
会話がはずみます。
1815年6月にワーテルローで繰り広げられた、ナポレオンの命取りとなったその激しい戦闘。再現は、想像をはるかに超える破格の規模だと思う。

史学会会員は数台のバスを連ねて、ベルギーのワーテルローまで行く予定だそう。ゆかりの地を訪問する計画もあるそうで、数日かけての大旅行。それに参加するかどうか、今のところは迷っています。

この日のディナーも、どの会合とも同じように「皇帝万歳!」の合唱で締めくくり。歴史と現実が入り乱れる不思議な日でした。

2014年5月3日

ナポレオン3世はナポレオン1世の甥ではない?

ナポレオン3世

以前から疑惑をもたれていたナポレオン3世の出生に、科学が正式な答えを出してくれそうな気配です。
ルイ16世とマリー・アントワネットの王子ルイ17世のときと同じように、またもやDNA鑑定で真実がわかるかもしれないと、フランス人は興味津々。

しかし何ということ。
そのDNA鑑定で、もしかしたら、
ナポレオン1世の父親はこれまで歴史書に書かれていたように(私もそのように書いたひとり)、シャルル・ボナパルトでないかもしれないそうで、私の頭の中は混乱極まりない。

ナポレオン1世
現時点でのDNA鑑定の結果によると、ナポレオン3世とナポレオン1世には同一の男性の染色体がないとのこと。

ナポレオン3世はナポレオン1世の弟ルイと、彼の最初の妃ジョゼフィーヌの娘オルタンスの間に生まれた子供。
オルタンスはジョゼフィーヌに似て多情な女性で愛人も多かった。ただし、ナポレオン3世を身ごもった頃には夫婦は一緒に暮していたので、ふたりの間に生まれた子である可能性は計算上では高い。

ところが今回の鑑定で、
ルイ・ボナパルト
ナポレオン3世がナポレオン1世と同じ男性の染色体を持っていないことが判明。
そのために次のような仮説が成り立つのです。

ナポレオン1世の父親とルイの父親は別人。ナポレオン1世かルイのどちらかの父はシャルル・ボナパルトで、どちらかの父はX。

ナポレオン3世とナポレオン1世の容姿も、性格も、政治力もまったく似ていないために、ずっと疑問が持たれていた二人の間柄。

ルイのお墓をあばいて骨を取り出し、さらなるDNA鑑定をするそうなので、そのときこそはっきりした事実がわかるでしょう。
オルタンス

二人とも、唯一の息子を若い年齢で失ったのは、動かせない共通点です。
 
それにしても、ナポレオンの母レティシアにしても、ルイの妃のオルタンスにしても、すごい女性です。
このような母親から生まれ、育てられたからこそ、歴史に残るような人物になったのかも。

母は強い。影響力も大きい。
重大な秘密を抱えながらも、平然と、しかも誇り高く人生を生きた姿に目眩を覚えるほど。こうした例は何も過去だけでなく、現在もたくさんあるフランスです。

2014年5月1日

ズズラン祭


街角にスズランが
いっぱい。
5月1日はスズラン祭。
小さな鈴をつけた愛らしい花が国中にあふれ、清々しい香りに包まれます。

愛情と友情のシンボルのスズランを贈る習慣は、16世紀のフランス国王シャルル9世の時代に始まったのですから、歴史は長い。とても長~い。

それは王の座についたばかりのことでした。11歳のシャルル9世が、野山に咲き乱れていたスズランの花束を5月1日に贈られ、
繊細な感性のシャルル9世
大感激。

何しろ彼は繊細な心の持ち主で、
詩を綴るのが好きだった国王。
もちろん国事は母カトリーヌ・ド・メディシスに任せっぱなし。

スズランの花束を手にして大きな幸福感を味わったシャルル9世は、それ以後、家臣や貴族夫人にプレゼントするようになり、やがて世に広まったのです。

スズラン祭のときには、誰がどこで売ってもいいという習慣もあり、子供も大人も数日前から大活躍。
街中にあふれるスズランは、愛らしい姿をしているけれど、
毒を持っているのでお気をつけ遊ばせ。

あちらでもこちらでも
スズランが売られます。
結婚式の日に花嫁さんが手に持つブーケにも、
スズランがよく使われます。
スズランは幸福の訪れ、幸福の再来、純潔などを意味するのがその理由。

ウエディングブーケは香りのある花をという習慣が、ヨーロッパに古くからあるので、
爽やかな香りのスズランは最適なのかも。
そういえば、イギリスのキャサリン妃もスズランのブーケでした。

スズラン祭を境に、春の景色が一挙に広がるパリです。
でも、今年のスズラン祭の日は雨。
何がそんなに悲しいのか、空の色が寂しそう。
でも、ときどき太陽が姿を見せる奇妙なお天気です。