すべての建造物が石造りに加えて、道路や広場も 石畳とかコンクリートの街パリ。整然とした美しさはあるけれど、やはり、自然らしい自然が欲しい。パリ市庁舎前広場に「都市の森」が誕生したけれど、あれほど大掛かりでなく、小規模でいいから、もっと多くの場所に自然があるといい。
それにこたえるかのように、最近は、ちょっとした空き地に緑が見られる。以前は数台の車が止められていた場所に、ある日、木や草、小さな花を目にとめると、ほっとする。やはり人の心には、自然が必要。素晴らしいと思うのは、幾何学的なフランス式庭園でなく、まるで、そこに、自然に育っているかのような、雑然とした植え方。そのために草木の香りがより清涼に感じられる。私はこうした場所を「パリの田舎」と呼んでいる。私に取って貴重な清涼剤。
![]() |
緑豊かなバス停。 昼間は20分近く待つバスも、こうした環境だと苦にならない。 イライラしないし、健康上もいい。 |
![]() |
以前はオートバイが無造作に置かれていた場に、 木や草が植えられ、 石造りの毅然としたモニュメントに、風情を添えている。 |
![]() |
目抜き通りの信号機の足元に、 雑草が好き勝手にはえていて、ホッとする。 雑草にも、そこに生える権利があるとばかりに 自由にしているのが、いかにもパリらしい。 |
![]() |
自然は賢いな、と、感心してしまう。 どこに生息できるか、ちゃんと見極めているのだから。 |
![]() |
古く、手入れをしていないドア。 無造作に置かれた形も大きさもまちまちの石。 その間で育つ名もない草。 パリにいることを忘れさせる、私の大好きな詩情漂う「パリの田舎」。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿