2019年9月23日

ノートルダム大聖堂の奇跡の風見鶏

4月15日に起きたノートルダム大聖堂の火災は、フランスだけでなく世界中に大きな衝撃を与えました。信じられない出来事にアパルトマンにじっとしていられず、翌朝、自分の目で確かめたくて大混雑の中近づき、黒焦げのバラ窓などを目の前に見て、やっと火災の実感が湧いたのでした。再建の寄付募集にもすぐに応じてわずかながら小切手を送ったら、8月にお礼の手紙がきて感激したものです。

パレ・ロワイヤルの中にある
文化省のグラン・サロン中央に展示されている風見鶏。

火災の際に96メートルの尖塔の上に付けられていた風見鶏が、瓦礫の中で見つかったとの報道が火災から数日後にあり、それこそ眞に奇跡だとまたまた話題になりました。それ以降、風見鶏の情報がまったくなく、どうしているのだろうと時々思っていたら、9月21、22日の二日間だけ公開されると知り早速予約を入れて見てきました。この二日間はヨーロッパ文化遺産の日で、通常訪問できない官庁関係の建物などを訪問できるのです。

迫力ある表情に圧倒されます。
風見鶏のすぐ近くには尖塔を設置した建築家、
ヴィオレ・ル・デュクの頭部の像もあります。
尖塔足元の使徒のひとり聖トマスとして制作されているそうです。
12使徒のひとり聖ヨハネ像、

12使徒のひとり聖マタイ。

目指す風見鶏は金箔の装飾が煌びやかな広々したサロンの中央に展示してありました。高温と落ちた際の衝撃で多少傷んでいますが、原型をとどめているそうです。19世紀半ばに建築家ヴィオレ・ル・デュクによって大聖堂の交差部に建築された尖塔の頂上に設置され、それ以後すっとパリを見守っていたのかと思うと、何だか神々しい存在に思えます。尖塔の足元には12使徒の立派な像があり、火災前に修復のために取りはずしたそうで、その内の2人の使徒の像も展示してありました。

これほどまじかで見れることは2度とないでしょう。
深く感動しました。

忘れがたい風見鶏。

修復後にこの風見鶏を尖塔の先に付けるかどうかは未定です。破損しているのでレプリカを造る案もあるようですが、今のところ具体的に何も決まっていません。貴重な風見鶏や使徒の像をまじかで見れて充実感を味わいました。

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