2021年8月19日

パリの美観、「衛生パス」で一変

 美術館や映画館に加えて、デパートやレストラン、カフェ、2万㎡以上のショッピングモールの中に入るのに「衛生パス」が必要になって、いろいろと変わってきているパリ。

ワクチンを2回打っていなくても、コロナウイルス検査の陰性証明書があればいいのだから、それを気軽に受けられるように、あちらこちらで検査を実施している。薬局の前とか、オペラ座近く、シャンゼリゼ大通りでも3カ所にテントを張って検査しているのには驚く。

中にはトランク片手に入って行く人もいる。多分、これからヴァカンスに行くために、「衛生パス」が必要なのでしょう。

多くの薬局の前に、検査のテントが張られている。


デーパト前にも検査専用のテント。

オペラ座近くのテントには、
「予約なしで検査。無料。抗原検査は5分、PCRは24時間で結果」と書いてあり、
結構、多くの人が並んでいる。

ヴァカンスシーズンなので、ツーリストの姿も多い。アジアからの人は少ないけれど、ヨーロッパのツーリストがたくさん来ていて、やはり、ルーヴル美術館は大人気。様子を見に行くと、「衛生パス」を持っているかどうかを調べる専門のテントが入り口前に2つあり、そこでチェックを受けて、OKだと、美術館の入り口に向かう列に並ぶ資格があるといった具合。

とはいえ、荷物検査や入場の人数制限もあるから、すごい行列。幸い、今年のパリは猛暑にならないらしい。

ピラミッドの手前に「衛生パス」を持っているか検査するテントがあり、
そこで合格すると、ルーヴル美術館に入る列に並べる。
どちらも長い列。

それにしても、あちこちにテントが張られていて、パリの美観などと贅沢を言っていられない現状。ちなみに、コロナウイルス検査は、フランス人やフランス滞在許可証を持っている外国人は無料。ツーリストは有料。

レストランやカフェのテラス席も「衛生パス」が必要。
以前は、シャンセリゼのテラス席は満席だったのに、今はガラガラ。

ワクチン、ワクチンと、連日、政府は接種を呼びかけ、テレビでも頻繁に、楽し気にワクチンを打ってもらっている映像を流しているけれど、まだまだ懐疑的な人が多い。現存するワクチンの効果が、半年たつと薄れるという説もあり、そんなワクチンなら必要ない、と思っている人も少なくない。

10月半ばから、ウイルス検査は有料にする、とマクロン大統領は声明したけれど、脅しになどのらないと抵抗する人や、「衛生パス」や職業によって義務化されるワクチン接種に反対の人が集まって、毎週、土曜日に、20万人を超えるデモが主要都市で行われているフランス。

凱旋門を取り囲む大通りのプラタナスの足元に、
雑草がはびこっているのは、衝撃。
コロナウイルスで、ここまで心配りができないような感じ。

経営不振でつぶれる店舗が日に日に増え、ウインドウに製品が並んでいる代わりに、「閉店」と無造作に書いた板が張られていたり、手入れをする余裕がないのか、目抜き通りだというのに、雑草が伸び放題。コロナがずっと続いたら、いったい、どうなることやら・・・・

麗しいパリが以前の姿を取り戻すのは、一体、いつ?

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