イギリスの現代アートを代表するデイヴィッド・ホックニーの展覧会を、チュイルリー公園内のオランジュリー美術館で開催中。
1937年にイギリスに生まれたホックニーは美術大学卒業後、ポップアート運動にたずさわり、その後アメリカに渡りカリフォルニアに暮らすようになります。その地で新しい素材アクリルで絵を描き、一躍才能を認められる。特にプールを描いた数々の作品が、当時の代表作として知られています。カリフォルニアの寛大な陽光がきらめくホックニーの作品は、明るく、楽しく、活気があり、作品の前にいるだけで生き生きとしてきます。
オランジュリー美術館で展示されているのは、「ノルマンディーでの1年」と名付けた、四季の動きを表す作品集。この美術館に常設されているクロード・モネの一連の水連の作品のように、光や季節によって異なる変化を追っている作品ばかり。
小さい花が咲き乱れる木に、春の訪れの喜びがいっぱい。 木の下の黄色い花もかわいい。 |
ノルマンディー地方の木枠の家々。 オレンジの屋根が、そこに暮らす人々の幸せを語っているよう。 |
雨が降っていても川の水がピンク色なので、憂鬱にならない。 後方の、かすんで見える光景がポエティック。 |
豊かな緑に恵まれた広大なノルマンディー地方の、 澄んだ空気が目に見えるよう。 |
ケーキのような牧草ロール。 酪農が盛んなノルマンディー地方には牛が多く、 こうした光景はあちらこちらで見かけます。 木の幹の色がとってもおしゃれ。 |
木枠の家、小池、流れる水。のどかで平和な村。 ノルマンディー地方に別荘を持っているパリジャンは結構多い。 |
高さ1メートル、長さ90メートルもあるこの連作は、2020年から2021年のコロナでロックダウン中に、ノルマンディーで描いたもの。底抜けに明るく楽しい絵を追っていると、身も心もハツラツとし、世の中の不安が消え去り、平和と幸せがあたりに漂っているように感じます。
やがて秋になり、落ち葉の季節。 でも、遠くに見える木々のピンクの幹が、 数ヵ月後に来る春の喜びや明るさを告げています。 |
雪景色に心が洗われそう。 雪が静かに舞う音がきこえてくるよう。 |
壁画のように展示されている連作に、 初日から大勢の人が訪問。2022年2月14日まで開催。要予約。 |
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