5月16日、フランスの新しい首相が発表されました。マクロン大統領が再選されたときから、次の首相は女性になる可能性があるとずっと囁かれていたし、大統領自身もそれをほのめかしていたので「ああ、やっぱり」と、ごく自然に受け入れられる。
選ばれたのはエリザベット・ボルヌで、環境相、労働相を歴任した経験豊富で落ち着いた政治家。彼女の経歴がすごい。
製薬研究所を営む両親の元にパリ15区で生まれ、エリート校ポリテクニックを卒業。その後国立土木学校で工学学位を取得。26歳のときから政治の世界に入ったボルヌ女史は、いくつかのポストをこなし、52歳でポワトゥ=シャラント、ヴィエンヌ知事に就任。さらに、パリ交通公団会長を2年間務め、エマニュエル・マクロンが中道政党「共和国前進」を形成すると、直ちにこの未知数の党に入り、マクロンが大統領に就任し重要な大臣に任命された実力派。
翌日の新聞は、こぞって首相に就任した日のエリザベット・ボルヌの写真を大きく掲載。ライトブルーのジャケットが新時代を象徴しているようで、清々しい。
ル・フィガロ紙 |
ル・モンド紙 |
リベラシオン紙 |
反対に新首相は長身で、歩き方も声も話し方も決断力も、どちらかというと男性的。元々社会党だったボルヌ女史を首相に任命して、とかく右寄りと非難されていたマクロン大統領が、支持挽回を狙っているのだとも見られている。
私は彼女に大きな期待を抱いている。女性の観点は男性と大きく異なるのだから。いくつもの改革を期待したい。
0 件のコメント:
コメントを投稿