2018年10月2日

カルティエ 旧貴族館でニューコレクション発表

ニューコレクション発表の会場にこだわるカルティエが今回選んだのは、シャンゼリゼ大通り近くのジュル=ポリドール・ル・マロワが建築させた瀟洒な邸宅。

カルティエのニュ―コレクション発表が行われた
旧貴族館。

幅広い大理石の「名誉の階段」をのぼった二階が会場です。
階段を一歩一歩のぼるたびに高揚感が高まります。

かつて着飾った紳士、淑女がこの階段を上り下りしていたかと思うと、
感慨もひとしおです。

彼はナポレオンとジョゼフィーヌの結婚の際の証人を務めた、将軍ル・マロワ伯爵の息子。外交官を務めた後政治家になり、ナポレオン1世の甥ルイ・ナポレオンがクーデターに成功し、ナポレオン3世として皇帝になった第二帝政時代に活躍します。

アートに大きな関心を抱いていたル・マロワ伯爵は、シャンゼリゼ大通り近くの邸宅に多くのコレクションを飾り、優雅な社交を繰り広げていました。

この邸宅は1927年までル・マロワ伯爵家が所有し、現在はフランス=アメリカ・アソシエーション所属となっています。

二階で最初に目に入る壁画。
いかにも高位の貴族の館にふさわしい優美なテーマ。

その前に飾られたフラワーデコレーションが、
ル・マロワ伯爵が暮らしていた時代の
華やかな香りを散りばめているようです。

この奥にカルティエのニューコレクションが展示されていますが、その演出が画期的なもの。歴史を刻む由緒ある建造物を損なわないように細心の配慮をしながら、コンテンポラリーな作品を展示するのですから、多くの苦心があったことでしょう。

美しい女性の手が動きながらバッグを紹介。
その発案に驚きの声があがります。

動く美脚も登場。
意匠を凝らしたコンテンポラリーなジュエリー。
どの服装にも似合いそう。
いつか手にしたいエレガントでしかも機能性に富んだ時計。

素通しガラスの窓に「カルティエ ランデヴー」と控えめに書かれています。
この建物へのシックな配慮が感じられます。
コレクションを堪能した後、一階のサロンでカクテル。
友人との談話が楽しいひとときです。

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