2020年2月14日

コンテンポラリー家具の魅力

19世紀のパリ大改造で、日照、防災、美観などを保つために建物の高さ制限が設けられ、ほとんどに石灰石が使用されているので、パリのどの建造物も似通って見えます。それだから整然とした美しい街並みが保たれているのです。

そうした街に住むパリジャン、パリジェンヌは、自分ならではの個性をアパルトマンの中に発揮します。服装以上にインテリアに凝るのは、すでに知られていること。フランス人の友人のアパルトマンに行って、もっとも興味深いのは空間の演出。そこにその人の感性、育ち、時には知性もうかがうことができるから。

インテリアに長けているパリジャンの中で、才能を高く評価されているのはエルヴェ・ヴァン・デル・ストラッテン。私がパリに暮らすようになって最初に親しくなった人です。当初は小物のデザインだけでしたが、見る見るうちに家具、ミラー、シャンデリア、ライトニングなど幅を広げ、今では顧客が世界中いるほどの才能豊かなマルチデザイナー。大理石、ブロンズ、銅、クリスタル、金箔などを使用することが多いのですが、18世紀の日本や中国の漆器を組み合わせた家具をクリエイトしたこともあります。

常に新しい試みをするエルヴェは、ロンドン、ヴェニス、ニューヨーク、ジュネーヴ、サンモリッツ、ブリュッセルなどで定期的に個展を開催していますが、久しぶりにパリの自分のギャラリーで展覧会。ご両親とも親しく久しぶりにお元気な姿を見て心が和みました。いくつかの代表作をご紹介します。

エルヴェならではの独創的なシャンデリア。
ギャラリーはマレ地区にあり450m²
アトリエはパリの東で1000m²
何もかも大掛かり。
今回の作品の中で私が一番気に入ったカラフルなコンソール。
大胆で独創的な規制にとらわれない作品ばかり。
エルヴェが得意とするミラーもご覧の通り。
コンテンポラリーでピュアで、品格もあります。

ヴェルニサージュの日に大勢の招待客が来ていて、
中にはその場でオーダーしている人もいました。

エルヴェとお母さま。
とてもお洒落でいつもお会いするのが楽しみです。
左手の竹のようなフロア・ランプに日本らしさが感じられます。
私が付けているネックレスもエルヴェの作品。
何年も前のエルヴェ作のミラー。
ギリシャ神話からインスパイアされた作品だそうです。
我が家の廊下の突き当りの壁を飾っています。

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