2014年7月29日

パリの犬たち 8

横は一見フツーに見えるけれど、実はなかなかのお洒落さん。

黒くスリムな肢体。薄茶の両手両足。
よく見かけるような犬ですが・・・
正面からご覧くだされ。世にも美しい胸飾りがあるのだワン。

2014年7月28日

パリ ヴァカンス、いつもと違う。

ピシッと閉まっている
キオスク

パリジャンがヴァカンスに出かける波はいくつかあって、そのピークは7月中旬と下旬、
そして8月上旬。

特に7月下旬から、多くのキオスクが閉まり、
マルシェも歯がかけたようにデコボコだし、
名立たるレストランはこぞって閉まる。
これが8月末まで続くのだから、とても寂しい。
パリがパリでないみたい。

街を占拠するのはツーリスト。
軽装で、飲み物を片手にしながら、時々地図を広げているからすぐ分かる。

軽装で楽しそうなツーリスト
以前は、7月に友人がヴァカンスに行くと私もいそいそと出かけ、彼らが帰ってきて、別の友人が8月に出かけるとまたどこかに行きたくなり、夏のほとんどをパリ以外のところで過ごすことが多かったけれど、今は、ちょっと落ち着いています。

とはいえ、私もやはりヴァカンスを楽しみます。
これは自分のリニューアルに欠かせないこと。
見知らぬ地を訪れた後は、原稿の進み具合が驚くほど早くなり、内容もいいものになる。

と、口実をつけて今年も夏のヴァカンスを大いに楽しみます。

2014年7月24日

インテリア


我が家のサロンの一角
パリはいつ見ても
整然としたきれいな街だと思う。
建物の高さ制限があり、
色の制限があり、
街路樹が豊富で、
ほんとうに美しい。

美しいのは建造物の外観だけでなく、インテリアも同じ。
パリジャンの一番の関心は住まいにあるというのは、どうみてもほんとうのこと。

これほどきれいな街に育ったら、
美的感覚に磨きがかかるのは当然。
だから、毎日の生活の場がどうでもいいはずがないのです。
もちろん服装に対する関心も大きいけれど、
住まいへの情熱の方がずっと強い。

パリジャンの友人が多い私はよくお呼ばれされるけれど、そうしたときの最大の楽しみは、ひたすらインテリアにあります。

困るのは、友人のアパルトマンに行くたびに、見習いたくなるいいアイディアが必ずあること。自宅に戻った翌日に、早速それをまねすることも度々。

椅子の並べ方を変えたり、ランプの位置を変えたり、絵を変えたり・・・
ひどいときには、ソファまで買い換える。
だから我が家は年中模様がえばかり。

でも、これって気分転換になるし、まるで引っ越ししたかのようにリフレッシュ。

パリジャンのインテリアへのこだわりは、半端ではない。
ある日、10年来のアーティストの友人が、私のバースデイに絵を描いて持参してくれました。
それをどこに飾ろうかと、彼はあちこち見回し適当と思う場所を見つける。
そこには背の高い本箱があった。それを、何と彼は別の部屋に運んで、自作の絵を壁にかけ、
「これでいい」などと、満足げに言う。

こうした友人が多い私にもインテリア熱がうつり、可愛そうな私のアパルトマンは年中変わる運命にあるのです。

2014年7月18日

パリの犬たち 7

コロコロしているのは、幸せな環境に育っている証拠。
天真爛漫な顔。心がなごみます。
写真を撮ってくれるんだって。こっちにおいで。


この顔がいい?  
それとも、この顔の方がいい?

2014年7月14日

パリ祭 自衛隊も参加


日本で「パリ祭」と呼ばれている祭典は、フランスでは「国祭」とか「7月14日」と言われています。確かに旗日ですが、これは何もパリに限ったことでなく、フランス共和国設立を祝う祝祭日なので、フランス全土でお祝い。「パリ祭」は日本独特の呼び方です。

1789年7月14日にバスティーユ監獄が襲撃され革命が始まり、その翌年の1790年7月14日、一周年記念を祝う大規模な祭典を共和国がシャン・ド・マルスで開催。このふたつを祝う日が、後年に正式に国の祭典日となって、今でも続いているのです。

今年は第一次世界大戦が始まって100年記念。シャンゼリゼの華々しい軍事行進に約80ヵ国の参戦国が参加。日本の自衛隊隊員も国旗を掲げながら凛々しく行進。世界中が注目するこのようなイヴェントで、大統領をはじめとする重要人物が勢ぞろいする中、自衛隊員が制服に身を包み、パリの空の下で日章旗をひるがえさせながらシャンゼリゼを通るのを目にすると、熱いものがこみ上げてきます。

毎年見慣れているとはいえ、今年の軍事行進は平和を願う想いをこめた格別のもの。フィナーレには白と黒のシンプルな服の若い男女が、平和のシンボルの白いハトをそれぞれ手にして登場。コンコルド広場の要人席の前でつながって大きなハトの形を作り、その後一斉にハトを放つ、感激的な締めくくり。

自衛隊も参加したし、記憶の奥深くにいつまでも残る軍事パレードです。

2014年7月11日

ハイジュエリー 

最古の歴史に輝く
メレリオの
レースのような作品


世界に名を轟かせるハイジュエリーのブティックが居並び、煌びやかな輝きを放っている
ヴァンドーム広場とラ・ぺ通り。

オートクチュールのショーが開催されている期間に合わせて、そうしたメゾンがこぞって新作発表。
パリが更なる華やぎに包まれ、心が高揚する最高に幸せの日々。

モードがパリによく似合うように、
ハイジュエリーも華やかなパリにとてもよく似合う。

モードとハイジュエリーの関連性を最初に重視したのは、
メゾン・カルティエの三代目ルイ・カルティエでした。

メレリオで楽しむカクテルは
ひときわゴージャス
オートクチュールの元祖ワースのブティックや、
メンズ製品の最高峰シャルヴェがラ・ぺ通りにあり、富裕階級の人々が行き交うその界隈は、
19世紀から憧れの地だったのです。

やがて、すぐ近くのヴァンドーム広場にも宝飾店が並ぶようになり、今ではこの地に店を持つことが大きなステイタスであり、製品の保障にさえなっている。

清涼な水の流れを表現する
ショーメの最新作
経済が下降しようとも、あるいは、むしろそれだからこそ、ハイジュエリーに投資する人が増えているようです。
高価で個性的なジュエリーほど早く売れるのは、
どのメゾンも同じ。
宝石のクオリティはどこも最高級。
デザインと技が差を生む世界です。

自然の産物が、人の才知でこれほど華麗な作品になるのは驚きであり、感嘆です。

宝石が放つ不思議なパワーは、私にとって最良質の糧。
だから、今日も、ウィンドーに並ぶジュエリーに近づいて
オーラに心身を委ねるのです。

2014年7月8日

パリ・コレ オートクチュール



オートクチュールのコレクションが始まりました。
年に二回のこのコレクション発表を追っていると、
時の経過の速さに驚きます。
このほか、
プレタポルテも毎年二度発表されるパリ。

その都度、世界中からジャーナリストや、クライアント、バイヤーなどが大勢集まり、街に一層の華やかさと賑わいが加わります。

モードはフランスの重要な産業。
それは17世紀のルイ14世の時代から変わりありません。

当時、フランスモード普及のために等身大や小型の人形に服を着せ、それを諸外国に送りアピールしていたのです。
ギリシャ神話に書かれた、神々が地上に送った女性からヒントを得て「パンドラ」と呼ばれるそうした人形たちは、ヨーロッパだけでなく遠いアメリカにまで送られ、フランスモードの宣伝を果たしていたのです。

19世紀にメディアが生まれるまで、
パンドラたちの活躍はとても重要でした。

第二次世界大戦のときには、ナチがモードの中心をパリからドイツに移そうと計画。

幸いなことにその実現前にドイツが敗戦。
モードは無事にパリに留まったのです。

美しい装いは、やはり美しい街パリにふさわしい。
と、コレクションを見るたびに思わずにはいられない。

7月7日のモード界の王者ディオールのコレクション発表は、もうおなじみのロダン美術館の中庭。
とはいえ、毎回コレクションのテーマによって設置される特別会場が異なるので、今回はどのような装飾かと心が弾まないではいない。

フランス女優
マリオン・コティヤール
この日は、美術館の庭園の両サイドに咲き乱れる花々の間を散策しながら、正面に見える会場に入るという仕組み。その中に一体何が隠されているか、進むごとに期待感が増します。少しずつ見えてきたのは白いオーキッド。
そして・・・
ああ、何という素晴らしい世界がそこに広がっていたことか!!

壁一面に無数の白いオーキッドが飾られているのです。
繊細な生花が、隙間がないように壁に差し込まれている。
高度な手仕事によるオートクチュールに何とふさわしい装飾。

白いオーキッドの優しい包容を受けながら、ショーが始まります。
ほっそりした上半身とウエストから延びる豊かなスカートをまとったマヌカンが、4つの出入り口から登場。

そのスタイルは、18世紀の宮廷に
アメリカ女優
シャーリーズ・セロン
華麗と豊穣を与えていた装い。
若く美しいマリー・アントワネットの時代です。
その時代にはパニエをスカートの下につけ、それによって豪華さが生まれる装いがもてはやされていました。

その18世紀を
クリスチャン・ディオールはこよなく愛していた。
そこに、現デザイナー、ラフ・シモンズは若さと現代性を織り込み、過去と今の時代の優美な融合を布で示したのです。
ごってりした装飾が大きな特徴なロココではなく、
清々しい風が通り抜けているような、シンプルで爽やかな作品ばかり。

不必要な華美な装飾をすべて排除した、
ピュアーでありながら18世紀を彷彿させるドレスをまとったマヌカンたちが、白いオーキッドの中で行き交う姿は典雅そのもの。

偶然に私も白いジャケット
ミニのドレスは心が浮き立つほど軽快だし、
ヴェルサイユ宮殿で宮廷人が見につけていた、
ブロドリーを施したマントーからヒントを得たコートには、メンズとレディースの美しいハーモニーがある。

デザイナーとアトリエの人々の才能が、忍耐が、情熱が込められている高度なコレクションを目にする時、一着一着に込められたあふれるほどの愛がひしひしと伝わってこないではいません。

そうそうたるゲストが顔をそろえたショー。ディオールならではの幸せと夢と文化を満喫。


2014年7月7日

パリの犬たち 6

大、中、小。3種類の大きさの犬が仲良く揃ってお散歩。
せっかくお外に出たのに、立ち止まっておしゃべりばかり。
犬の心理もわかってほしいのだワン。
ナンとかして~
ああ、やっと本格的なお散歩が始まった。
「よかったね」「ウン」

2014年7月5日

ティファニー、パリ風お祝い

ラ・ぺ通りのティファニーの前に
美女とワゴンが登場。

チャーミングなデザインで人気を呼んでいるアメリカのジュエラー、ティファニーが創立されて
今年で177年。

6月にはシャンゼリゼのお店がオープン。メゾンを象徴するブルーのライトアップに加え、アメリカとフランスの女優が煌びやかな姿でセレモニーに集まり、華やかな話題を提供したばかり。

今度は宝石商のメッカとも言えるラ・ぺ通りの店舗前に、突然、ティファニー・ブルーのワゴンが置かれいる。その後には愛らしい女性がにこやかに立っているではないですか。

何にでも興味を持つ私は、そのワゴンの存在理由を知りたくて質問。
ダイヤモンドの輝きを散りばめた
特製ミニ・ケーキ
「177年の歴史を記念してのサービスなのです」
と美しい声でお返事。
中をのぞくと美味しそうなミニケーキーが並んでいる。
「召し上がりますか?」
美しい女性が美しいフランス語で言う。
驚いた私は「あっ、はい、いただきます」

白いナプキンのの上に乗せられたティファニー・ブルーのケーキは、あっという間に私の口の中で形を崩しました。7月5日の午後のことでした。

2014年7月3日

ガーデン・パーティー

OECD日本大使公邸での
ガーデン・パーティーに続いて
再びジャッキーこと藤原さんと。

爽やかな気候の今日この頃。
ガーデン・パーティーも盛んです。

7月2日は初のパラスホテルの栄冠に輝く、ル・ブリストルの中庭でのガーデン・パーティーに出席。とはいえ、その後ディナーがあるので、
シャンパンのみでガマンガマン。
これがつらい。

ああ、でも、芸術作品のようにきれいに並べられているお料理の誘惑に負けて、ついにちょとだけ口にしてしまいました。
やはり美味しい、文句なしに美味しい!
これでおしまいと思いつつ、また手が延びる。




パリのエスプリ満点の花装飾が
広い庭園にいっぱい。
40分間のみと、時計を見ながらあちらこちらでご挨拶。
その後ディナーの場へと急ぐのですが、
着替える時間はない。

こうした時、何を着るかが最大の悩み。
通常、ディナーは黒が多い。
でも、ガーデン・パーティーに黒は合わない。

ということで、数日前から鏡の前であれこれ着たり脱いだり。
それに合わせて靴もバッグも変わるのだから、
結構疲れます。
せっかく決めても天気予報によって、また変更しなくてはならないこともある。


庭園のエントランスでミュージシャンが
軽快な音楽を奏でます。


結局、この日のために選んだのは、黒のレースのアクセントがウエストと背中にある、ピンクがかった赤いドレス。
自分でどちらにも合うと思ったから。
夜がふけて寒くなるといけないから、シルクのショールも持参する。

大切なのは、自分の判断を正しいと信じること。
そうすれば自信を持つことができるから、
正々堂々としていられる。
他の人の目にはそうした姿はハツラツとうつる。
これが重要。

パリジェンヌは名のないTシャツとジーンズでも、まるで自分が一番ファッショナブルであるかのように、
自信を持って胸を張って歩く。
すると、不思議なことにオーラが放たれて
生き生きと見えるもの。


パリに住んでいると、多少、風変わりな服装でも、
それが個性的と見られるから、とても便利。
自由を尊ぶパリジェンヌは規制にこだわらない。
だから、いつも自分自身でいられる。
ナンと私に合う街であることよ!!!


連日の好天気。
連日の美味。
連日の楽しい会話。

パリは毎日が祭典。





2014年7月1日

ネコとマリー・アントワネットが大好きなパティシエ

ルノートルの新作発表会場
マリー・アントワネットの世界

スイーツの老舗ルノートルが秋から発売する
新作マカロン。
それがナンとネコの顔を描いたマカロンなのです。
クリエーターはネコとマリー・アントワネットに
チョー夢中な女性。
しかも、若く、飛び切りチャーミング。

シャンゼリゼのルノートルでそのマカロンのご披露があり、可愛い招待状を受け取ったときからいい予感。

並木道の中のパヴィオン・ルノートルはほんとうに心地よい場で、ランチをいただいている人も多い。
マカロンご披露は、その同じ建物内の個室。
エントランスに飾られた装飾は、ピンク。そこからもう幻想的世界の始まり。

ニューマカロン
ご覧の通りネコです。
中に入ると、またまたピンクを主体とした、華麗極まりない大きなフラワーデコレーション。
その周囲にはもちろんルノートルご自慢のスイーツの数々。
とびきりのイケメンが微笑みを浮かべながら、丁寧にサーヴィス。ナンと心地よいひとときよ。

左奥に進むと、人の輪の中でひときわ華やぎを放つ女性がいる。
その人が新マカロンのクリエーター、エロディ。

初対面なのにすっかり意気投合して話が弾みました。共通点があったからです。
それは・・・・マリー・アントワネットとネコが大好き。

ネコとマリー・アントワネットの話に夢中に
なっていたら、カメラマンからツーショットの
注文。華やかなエロディの隣りで、
連日の外出で私はちょっと疲れ気味。
この日だけで話が終わらず、今度お食事を一緒にして続きを楽しみましょうと発展。
このようにして、また、
楽しい友人が増えるのです。

ルノートルで9月5日から販売されるエロディ発案のマカロンの名は「バドゥ バドゥ」
ソフィア・コポラの映画マリー・アントワネットからインスピレーションを受けたそう。
なるほど、マリー・アントワネットの雰囲気があるわけです。

キュートだし、おいしいし、虜になりそう。