猛暑が続いてるパリで、今、話題の涼しいお話。
去年のオリンピックで、セーヌ川で泳ぐ競技が行われ、大成功。それでは夏の間、一般の人も泳げるようにしよう、と決定され、7月5日から8月31日まで、パリのど真ん中のセーヌ川で泳げるのです。
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泳げる範囲は決まっているとはいえ、 100年ぶりにセーヌ川で泳げるなんて、現実とは思えない。 |
ただし、泳げる場所は限定されていて、15区のグルネル河岸の自由の女神像がある界隈。4区のシュリー橋の付近、そこからはサン・ルイ島が見える。12区のベルシーで国立図書館が見える場所。泳げる時間は限られているので、事前に時間を調べることが大事。
一番心配されるのは水質。これに関しては毎日、厳密な検査をするとのこと。大雨で水が汚れた場合には、即、閉鎖。健康管理もしっかりしているし、シャワーやトイレの設備もある。複数の監視員もいる。無料というのも魅力。
汚染がひどかったセーヌ川で泳げるなんて、夢のよう。ルイ14世の時世の17世紀にはシュリ―河岸で水浴を楽しんでいて、男性だけでなく女性も布で体を包んでセーヌ川に入っていたと記録がある。1913年6月22日には飛び込み選手権が開催されたほど、セーヌ川での水泳は盛んだったし、人気があったのです。それが禁止されたのは1923年で、汚染がひどすぎ人体に危険と判断されたため。1世紀ぶりの出来事だから興奮するのも無理ない。
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1921年、セーヌ川で水浴を楽しむ人々。 この2年後から禁止。 |
パリの2000年以上の歴史を見つめてきたセーヌ川は、パリ市民の心のふるさと。そこで再び泳げるのは、最大の喜び。連日おおにぎわいが続くでしょうし、外国からわざわざ来る人も多い。今、再び世界の脚光をあびているセーヌ川。
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