画期的な新型万能細胞、STAPを発見したと1月に華々しく報道され、
一躍脚光を浴びた小保方晴子さん。
30歳という若い年齢、可愛らしい顔、かっぽう着など、従来の科学者のイメージと大きく異なり、そのために研究以外のことでも注目されていたのが、突然、不正があったと非難される立場に追いやられ、今では、日本中が大騒ぎ。
フランスでは科学雑誌に少し掲載されただけだったのが、4月4日の日刊紙フィガロでかなり大きく報道。
科学誌ではなく、日刊紙の科学のページで報道ということは注目に値します。
記事の内容は、日本の報道の要約と思っていただければいいでしょう。
疑惑が大きくなり、理研調査委員会が調査し、その結果、彼女の論文に捏造と改ざんがあったと正式に発表。それを承服できないと反論する決意を示していることに、おそらくフランス人は、現代を生きる力強い日本女性を見ているでしょう。
権力や組織の犠牲になりたくないと、若い年齢にもかかわらず、そして、今後の科学者としての活動に影響を与えることが懸念される可能性があるにもかかわらず、このように真っ向から立ち向かう姿は立派です。眩しいほど堂々としています。
それにしても、この件に関する日本の報道加熱は異常。
これはフランスでは考えられないことです。
信念を持ち、地味な研究を重ね論文を書いた小保方晴子さん。
彼女の研究結果が正しく、STAPの存在が確かに認められるのであれば、そこに至るまでの過程は寛大に見るべきだというのが、科学に素人の私の考えです。
新たな発見、発明があると、必ず非難の声があがるのは、歴史が語っています。
小保方さんの信念、勇気、正義感、実行力に感嘆しないではいられません。
パリからエールを送ります。