2018年12月4日

ブシュロン リニューアルオープン

高級宝飾店ブシュロンは今年創立160年記念を迎えました。それを機に18ヵ月かけて大々的なリニューアルを行い12月上旬、新たな姿を披露しました。

リニューアルを終えて新たな姿を見せるブシュロン。

現在、高級宝飾店の聖地と呼ばれているヴァンドーム広場に進出したのはブシュロンが最初で1893年のこと。

メゾン創立者フレデリック・ブシュロン
(1830-1902)

1858年にフレデリック・ブシュロンが創業したときのブティックは、パレ・ロワイヤルにありました。けれどもヴァンドーム広場の将来の価値を察したブシュロンは、他の高級宝飾店に先駆けていち早くブティックをオープンしたのです。これは驚くべき先見の明と言えます。

ブシュロンがブティックを設けたヴァンドーム広場の
貴族館ノセに、長年暮していたカスティリオーネ伯爵夫人。

ブシュロンが選んだのは、オルレアン公に仕えていた貴族シャルル・ド・ノセが1717年に建築させた大邸宅。その後複数の貴族、富豪、公証人などの手に渡り、ナポレオン三世の第二帝政時代に、もっとも美しく才知に富む貴婦人と憧れを掻き立てていたカスティリオーネ伯爵夫人が、1878年から暮すようになりました。ブシュロンが1893年にブティックを構えた年に、伯爵夫人はそこから遠くないカンボン通りに移ったのでした。

ブシュロンがヴァンドーム広場にオープンして間もない、
1906年の写真。正面のラ・ぺ通りの右角です。
2018年、メゾン創立160年記念の年にリニューアルし、
再び豪奢な姿を見せるブシュロン。

ヴァンドーム広場でのブシュロンの飛躍は他の高級宝飾店を刺激し、次々とブティックをオープン。ヴァンドーム広場はハイジュエリーの聖地と謳われるようになったのです。