パリにも雪が降りました。
残念ながら「見渡す限り雪景色」とは言えませんが、
やはり雪のパリの美しさは格別。
見なれたエッフェル塔も、凱旋門も、
装いを新たにしたかのように新鮮。
山や川、民家がある地方に降る雪は、
自然との素直な調和があるので、心がなごみます。それにくらべて、
パリのような人工的な石造りの街に降る雪には、意外性があるので刺激的。それだから、感動もひときわ大きいのです。
雪を見てすぐにしっかりと身仕度を整え、
近くのチュィルリー公園に向かいました。
なぜならそこには、いつもエサをあげているたくさんのお友達がいるから。
アヒル、ハト、スズメ、カモメ。
彼らがこの寒さの中、どうしているか気になったのです。
小さなスズメは、葉をつけた木の中にもぐっているし、
アヒルはどこかに集団で避難しているらしく、姿さえ見せていない。
ハトは木や彫刻の上にのり、
雪の上に足をつけない工夫をしているようです。
一番元気なのはカモメ。凍った池でスケートをしたり、
その様子を私の隣でフランス人の親子が見ていました。
四歳くらいの男の子が
「カモメがいる」
と言うと
「よく見てごらん。カモメたちが氷の上を歩いているよ。モーセと同じように」
とパパ。
たしか、モーセは海を割ったのだと思ったけれど、四歳くらいの男の子が
「カモメがいる」
と言うと
「よく見てごらん。カモメたちが氷の上を歩いているよ。モーセと同じように」
とパパ。
親子の日常会話の中にモーセが登場するとは、
フランスの未来は安全だ、とホッとしました。
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