2010年6月1日

シャトレのつぶやき14 ワタシの変身

ねぇ、見て見て! ワタシの頭のことよ、
いつもとちがうでしょ、わかる?
ママンの髪飾りをつけているの、というか、
むりやりつけられたの。
なぜこうなったかというと、じつは・・・

ワタシが住んでいる同じ建物に、
すごくおしゃれなマダムがいるの。
かなりのお年で、
ママンが言うには80歳くらい。
そのマダムが、これまた年をとったダックスフンドをかっていて、毎日お散歩にいくのだけど、ナニしろ、ほら、パリのマダムじゃない、だから、お散歩っていってもすごくおしゃれしていて、
しかも毎日ちがうお洋服。
それだけなら別にどってことないのだけれど、問題は犬の服までかえるのよ。マダムがベージュのお洋服のときは、ダックスちゃんもベージュ。冬はマダムは毛皮、ダックスちゃんも同じ。雨の日はおそろいの赤いレインコート。
それを見て、うらやましくてしかたがないママンが言うの。
「ねぇ、君って毎日毎日同じお洋服着ているのね。たまには変化をつけようよ」
そう言われたってお洋服はどうしてもダメ。
だって、ワタシ、舌をつかって全身を美しくするようしつけられているじゃないの。

それでもあきらめきれないママンが考えたのが髪飾り。これだってほんとうはじゃまだけれど、まあ、家賃も食費も払わないで暮らしていくために、がまんしているのよ。
でも、もっと信じられないことを
ママンは言うの。
「お家にいるときはネコでいいけれど、
お外に行くときだけ犬になってくれない?そうすれば一緒にお散歩できるし、
おしゃれもできるから」
ママンの頭ってほんとうに狂っている。先がおもいやられるわ。