2015年2月8日

黒田アキさんの個展


黒田アキさんは多彩なアーティストで、「画家」と定義するわけにはいかない。
舞台装飾もすれば、彫刻も手がけ、ブティック装飾もする。建築家とのコラボレーションもある。

アキさんの作品の前で。
以前はギリシャのカリアティッドをシンプルなラインで表現するような、清涼感ある作品が多かったけれど、最近は混沌とした世界を描いている。

いろいろなものが登場して、何がなんだかわからないような、いたずら書きのようにも思える絵。街があったり、宇宙があるかと思うと、ギリシャの神様みたいなのもいるし、機械文明もあるみたい。

大きな作品が圧倒的に多い。
いろいろな分野の人が集まっていて
アキさんの交際の広さがわかります。
そうした絵を見ていると物語が浮かんできて、様々な世界、様々な時代を通り過ぎているようで楽しい。

今回の個展のテーマは「COSMOBANG」
未来や夢を描いたのか、いろいろな要素が混ざり合っていて、現実にはありえない世界が展開している。

国も時代も、地上も宇宙も、皆、混ざっている。そこに本人らしき人物がいる作品もある。多分、見る人に好きなように解釈して
という意図があるのだと思う。

奥まったところはポエジーがある世界。

メガネの奥で
いつも優しい目を見せているアキさん。
ヴォージュ広場に面したギャラリーでのヴェルニサージュの日、彼の目がいつもよりさらに優しくなっていて、そこから平和な世界が漂っていて、猛烈に寒い日だったけれど暖かさが感じられていい気分の夜でした。

 Galerie Nikki Diana Marquardt
9 Place des Vosges
75004 
2 月22日まで