リケ(7号線)
17世紀の総微税請負人であり事業家、ピエール=ポール・リケにちなむ駅名。
ピエール=ポール・リケ(1609-1680) |
それに多額な税をかけ財をなした総微税請負人リケは、ルネッサンス様式のシャトーを建築させ、豪勢な生活を送っていました。
ルイ14世の側近に水道橋のプロジェクトを説明するリケ。 |
事業家でもあるリケは、ヴェルサイユ宮殿を建築させた国王ルイ14世に、庭園の大運河や無数の噴水、池のために、ロワール川から水をひく水道橋の建築を進言します。
ルイ14世はこの計画に大いに乗り気でした。ところが、財務長官コルベールの指示で確認された結果、ロワール川はヴェルサイユより低い位置にあるので、そこから水道橋で水を宮殿の庭園にまで運ぶのは不可能であると判明。リケの計画は実現されませんでした。
トゥールーズと地中海を結ぶ240キロメートルの美しいミディ運河。 1901年撮影。 |
ヴェルサイユ宮殿の庭園への計画は実現しませんでしたが、リケの発案によるトゥールーズから地中海までの木々が縁取りする運河と、水道橋は今でも健在で、絵のように美しい姿はユネスコの世界遺産に登録されているほどです。