11月15日、マリー・アントワネットが愛用していた靴のオークションがありました。
「ル・フィガロ」紙も競売前に大きく取り上げました。 左がオークションにかけらた王妃の靴。 右はいつまでも話題になるマリー・アントワネット。 |
この貴重な靴は国王ルイ16世に仕えていたシャルル・ジルベール・ド・ラシャペル(1755-1794)の妻、マリー・エミリーが持っていたとのこと。マリー・エミリーは王妃マリー・アントワネットの首席侍女だったカンパン夫人の親しい友人で、それが縁でこの靴を手にしたのだそうです。その子孫が2世紀以上に渡って所有していましたが、今回一大決心をし、競売にかけることにしたのです。
マリー・アントワネットの靴のサイズは36弱で、前に3段の重ねプリーツリボンがあり、まさに王妃好み。ヒールの高さは4.7cm。かなり傷んでいるようですが、何しろマリー・アントワネットが使用していたとなると、評価も異なり、43750ユーロで落札。誰が買ったかはもちろん公表していません。博物館かもしれないし、マリー・アントワネットの崇拝者かもしれない。
以前、パリで開催された靴の展覧会でまじかに見た、 マリー・アントワネットの靴。 今回オークションにかけられたのと同じような、 プリーツの装飾があります。 これがきっと王妃の好みだったのでしょう。 |
このほか、サン・クルー城で王妃が使用していたとされている、白い大理石のバスタブも競売にかけられました。マリー・アントワネットは子供の頃からの習慣で、毎日のようにお風呂に入っていたので、フランスに嫁いでからも、どのシャトーにも王妃専用のバスルームがありました。
ヴェルサイユ宮殿の王妃のバスタブ。 サン・クルー城のも、こんな感じではないかと思っています。 今でもこれに似たバスタブを使っている人がいます。 |
王政時代にノスタルジーを抱いているフランス人は、とても多いのです。ヴェルサイユ宮殿でのブルボン朝最盛期に関する本は年中出版されているし、展覧会も多いし、映画やテレビ番組も人気です。当時の王家の人が使用していた品を、代々子孫が保管していて、何かの理由で手放す人もときどきいるので、そのたび競売にされ話題を呼びます。
またいつか、驚くような物が日の目を見る日がくるかもしれない、と期待が膨らみます。
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