2022年10月18日

ヴェルサイユ宮殿、ルイ15世の輝き

 ヴェルサイユ宮殿はルイ14世が建築し、ルイ15世が思う存分楽しみ、ルイ16世が責任を取らされたと、フランス人は言います。となると、壮麗な宮殿で気ままな生活を堪能したルイ15世は、幸せな国王と言えます。

3人のルイ国王の中で、もっともキレイな顔をしていたルイ15世には、それなりに歴史に残る愛妾がいました。改めて言うまでもなく、ポンパドゥール夫人とデュ・バリー夫人です。ルイ14世にも、もちろん、愛妾が数人いましたが、興味深い人はいません。ルイ16世は、歴代の国王で唯一愛妾がいなかった珍し国王です。

幸せなルイ15世の時世は、優美な曲線を描くロココ様式がもてはやされ、ヴェルサイユ宮殿は更なる輝きを散りばめていました。今年はルイ15世の戴冠式から300年の記念すべき重要な年。それを祝う展覧会を10月18日からヴェルサイユ宮殿で開催。

贅を尽くした数々の作品を集結し、訪れる人を夢のような世界へと招きます。約400点も展示しているので、見ごたえがあります。

ルイ15世が35年間使用していた事務机。
当時の様式を取り入れた逸品。

複雑な機能が集結されている時計。
当時の女性のドレスは、
体にかなりの負担がかかるデザインでした。

ポンパドゥール夫人が最も気に入っていたシャンデリア。

宮殿の3階にある複数の部屋は、長い間工事で閉まっていたのが、やっと終了。以前から訪れたいと思っていた、ルイ15世の公式愛妾デュ・バリー夫人の居室です。

デュ・バリー夫人の居室のひとつ。
左の優雅な家具は、宝石入れ。

窓辺に立つ愛妾の美しい姿が目に浮かぶよう。

イニシャル入りのフェミニンなモチーフのセーヴル焼きは、
マリー・アントワネットを彷彿させます。


デュ・バリー夫人のコレクションのひとつが
マントロピースの上で華を添えています。

ルイ15世の栄華を伝える展覧会と、ルイ15世の公式愛妾のお部屋訪問という、大変贅沢なお誘いを受けたのは、公開前日の休館日。あまりにも豪華で、感動連続の日でした。

それにしても久々のヴェルサイユ宮殿で、フランスの栄光をひしひしと感じました。ビュッフェのランチも素晴らしく、上質の栄養をいただいたよう。

ビュッフェも品数豊富。
ヴェルサイユ宮殿でのランチは、一味違います。
休館日なのに、キレイなブーケがお出迎え。
本物の美に染まった日でした。