ルーカス・クラナッハの 三美神 |
限りなく大きい。
「三美神」の絵の持ち主が、昨年それを手離すことを発表したとき、ルーヴルはいち早くその購入を希望しました。ところが価格は400万ユーロで、予算が100万ユーロ不足。それでもあきらめきれないルーヴルは、11月13日に寄付を呼びかけました。
ボッティチェリのフレスコ画前で フルートの演奏 |
その結果8歳から96歳の約5000人がそれにこたえて、寄付金を送ったのです。こうした呼びかけは珍しいこと。寄付金の金額は1ユーロからさまざまで、4万ユーロの寄付もあったそうですが、素晴らしいのはこうしたことに関するフランス人の連帯意識。個人主義だと評判のフランス人ですが、いざというときにはこのように一致団結。不足の100万ユーロは2ヶ月足らずで集まり、購入が実現されたのです。
1月29日は高額寄付をした約600人を招待して、一般公開前の特別観賞日。
閉館後のルーヴルには多くの係員が待機し、愛想よく出迎え。奥へと進んでいくとハープの柔らかな音色が広い館内に響いていて、思わず聞き入りました。さらに奥へと進むと、ボッティチェリの名作の前では、美しい二人の女性の、そしてその向こうではビオラの演奏。
見る人を魅了しないではいない 心が清浄されるような名作 |
この作品を見るたびに思い出せないではいられない光景でした。