2013年3月20日

科学の発展のために

左がパストゥール博士、右がワイズマン博士
共に科学のためにというロゴ

パリのパストゥール研究所とイスラエルのワイズマン研究所が、合同で研究開発をするようになって早くも39年。

そのイニシアティヴをとったのが、厚生大臣として実力を発揮し、政治史に名を残したシモーヌ・ヴェイユ女史。彼女はイスラエル系フランス人なのです。パストゥール博士のことは小さいときに伝記で読んで、よく知っていましたが、ワイズマン博士に関してはまったく無知。

合同研究発表の後
階上で立食ディナー
事務局長の説明によると、ワイズマンは若いころにパストゥール研究所で研究に従事し、イスラエルに戻ったときに、同じような研究所を設立したいと、情熱のすべてをかけ資金援助に奔走し、ついに実現させた博士とのこと。

こうした経緯でふたつの研究所の団結がなされたのです。

私は科学と何の接点もありませんが、ふたつの研究所が力を合わせて様々な研究をおこなっていることを知り、事務局長に紹介され、いろいろなイヴェントに参加するようになり、いつの間にか多くの科学者の知り合いができたのです。
事務局長のパリアンティ博士
いつも声をかけてくださる
寛大で活動的な博士です。

毎年、ヴェルサイユ宮殿やオペラ座でガラ・ディナーがあり、それに出席するために、多くのイスラエル人が本国からおいでになり、支援活動を活発におこなっているのです。
その愛国心と連帯精神にはいつも心打たれます。

3月19日には、新しい試みとして、パストゥール研究所で共同研究発表と友好をあたためるパーティーがあり、光栄なことに招待を受け出席しました。

おしゃれで美味ばかり
英語とフランス語での発表は専門用語が多く、よくわかりませんでしたが、立派な博士たちがこれほど大勢いらして、その方たちが一致団結して様々な病を克服しようと研究を続けていらっしゃるのかと、心強く思ったし、感激も大きかった。

素晴らしかったのは、研究発表の合間に、チェロとヴァイオリンによる、バッハとヘンデルの演奏が二度あったこと。透き通るような名曲は頭を休めるのに最適でした。

科学には国境はないし、競争もない。あるのは、最大の協力をしあいながら難病を克服しようという強い意志のみ。それをしっかりと体感できた充実した日でした。