4月30日に女王が退位し、新国王が即位したオランダは、ここ数日間、世界の視線をひとり占め。特に日本は、皇太子妃雅子さまが参列なさったので、さぞかし大きな話題になっていることでしょう。
1609年から日本とオランダには通商関係があり、鎖国時代でさえも途切れることがなかった両国。今回の皇太子ご夫妻揃っての国王即位式参列により、友好関係がさらに深まることは確実。どの国でも、王族が果たす外交の強さは格別です。
私個人としていは、今回の公式訪問により、雅子さまの健康が急テンポで回復に向うことを願っているし、その可能性が大きいように思えます。皇太子妃の写真を拝見している限りでは、水を得た魚のようにハツラツとしていて、彼女に必要なことが何であるかわかるような気もします。
王家の重要な行事があると、大騒ぎしてテレビで実況中継をするフランス。今回もあらゆるメディアが特集。何度もブログに書きましたが、王侯貴族の華やぎに満ちた時代に、
スランス人はいつまでもノスタルジーを抱いているのです。家具にしても、今でもルイ16世様式がもっとも人気があるのは、その目に見える証拠のひとつ。
若い国王夫妻が誕生し、オランダの王室が、ひいては国自体が新時代を迎えたことを世界はしっかりと感じています。時代は刻々と、しかも加速度的に変化している。それを感じられることは、国民にとって糧であり活力であり、将来への期待、希望にも繋がると思う。もちろん、外国への強力なアピールとなり関心度も増す。
こうした世の動きを知るにつけ、日本の皇室の変化はいつ起きるのかと、フランス人の友人の質問はしつこいくらい。オランダ国王即位に雅子さまが参列なさったことは、フランスのメディアも報道。今回の久々の海外公式行事参列が、プリンセス・マサコに良い結果をもたらせることを願っている、との解説が圧倒的に多い。このように、世界は日本の皇室の動きに注目しているのです。
女王が三代続き、162年ぶりに国王を迎えたオランダ。伝統と近代性の両面を持つ、21世紀にふさわしい王室を目指すと新国王のお言葉。46歳になったばかりのヨーロッパでもっとも若い国王と41歳の王妃のもとで、オランダは、今、大きな変貌を遂げようとしているのです。それがパリまで伝わってきます。