3月4日、ヴェルサイユ宮殿における上院と下院の合同会議で、人工妊娠中絶権利が憲法に加えられることが決定。これは世界で初めてのことで、フランス女性たちの長年の努力が実った画期的なことでした。
ヴェルサイユ宮殿の南翼にある会議場には、890の議席があり、壁には戦争、農業、商業、工業、平和を表す絵が描かれています。
この会議の議長を務めたのは下院語長のヤエル・ブロンピベ。初の女性下院議長です。セミロングのヘアスタイル、ワンピースやカジュアルな服装で、まるで自由を愛する女学生のような雰囲気。
ヴェルサイユ宮殿内の議場。 |
フランスで人工妊娠中絶が合法化されたのは、1975年1月17日で、当時の厚生大臣シモーヌ・ヴェユが、この法案を起草。その後、1982年には人工妊娠中絶の費用が保険で払い戻されることになり、2024年3月に中絶の権利が憲法で守られることになったのです。
3月8日の国際婦人デーには、ヴァンドーム広場で法案を憲法に含めることを封印する儀式が行われ、マクロン大統領が微笑みを浮かべながら挨拶。拍手がパリの空に高らかに響いていました。式典にはシモーヌ・ヴェユのご子息も出席し、多くの女性たちから感謝の言葉を受けていました。
これは、まさに、フランス女性の長年に及ぶ努力の賜物。今後も女性の活躍が期待されるフランスです。フランス女性は本当に強い。
1789年10月5日、 パリの女性たちがヴェルサイユ宮殿へ押しかけ、 革命が加速度的に悪化。 |
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