2024年5月9日

オリンピック聖火 フランスに到着

 ギリシャのオリンピアで、4月16日に太陽光によって点火されたオリンピック聖火が、5月8日、フランスのマルセイユに到着しました。オリンピアからアテネまで、聖火はリレーによって運ばれ,27日、ピレウス港からフランス最後の3本マストの帆船ベレム号に乗り、マルセイユ旧港を目指して出航。この間、帆船ベレム号上の聖火やスタッフ、地中海の様子など連日報道。フランスがいかにパリ・オリンピックに熱意をもっているか、ひしひしと伝わってきました。聖火が乗るベレム号は、海上だけでなく空からもしっかり護衛されながら、12日間の旅を終え無事にフランスに到着。

ル・フィガロの一面を飾る、
華やかなベレム号のマルセイユ到着。

ベレム号は第1回近代オリンピックが開催された1896年に、フランスの造船所ナントで建造され、歴史的記念物に認定されている重要な帆船。聖火を船で運ぶのはオリンピックで初めて、と、フランスは何かにつけて、いまだかつてないオリンピックにしたくて、オープニングセレモニーをセーヌ川で行ったり、競技によっては街中の観光地で開催したり。約1万人による聖火リレーも、フランスの名所めぐりだし・・・

フランス最大の軍港、ブレスト港で
美しい姿を見せるベレム号。2014年。

聖火がフランス入りする日を、第2次世界大戦の戦勝記念日の5月8日にしたのも、多分、歴史に残るオリンピックにしたかったからだと思うし、ギリシャを出港し到着をマルセイユにしたのも、マルセイユが2600年前にはギリシャの領土だったから。

ベレム号到着をひとめ見たいと集まって群衆は15万人。無数の船に守られながら港に入ると、フランス空軍がアクロバット飛行で帆船を称え、まるで外国元首を迎えるかのような華やかさ。夕方からコンサート、花火と祭典が続き、まるでオリンピックで最多の金メダルを獲得したかのような興奮状態。いつまでも語り続けられる、フランスならではのイヴェントになること間違いない、パリ・オリンピックです。