個性的な顔で多くの画家たちを魅了し、長年モデルをつとめ、自らも特有な絵を描いていたシュザンヌ・ヴァラドンのポンピドゥーセンターでの展覧会は、とても興味深い。息子モーリス・ユトリロは繊細な感性を持ち、詩情あふれる風景画を多く手掛けたのに比べ、その母シュザンヌ・ヴァラドンは人体の力強さがひしひしと伝わってくる、色彩豊かな人物画が多い。
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シュザンヌ・ヴァラドン (1865-1938) 1898年の自画像 |
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息子モーリス・ユトリロが7歳の時の貴重な写真。 |
父親が誰かはっきりわからない子供として生まれ、10代初期から洗濯や給仕、サーカスの曲芸など苦労連続の生活が続いていた。生活の場は常にモンマルトルだった。その後、そこに集まる画家たちの注目を集めるようになり、モデルとして生計を立てる一方、画家たちのモデルをつとめながら絵を描く方法を学び取り、絵筆をとるようになる。
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ルノワール作「都会のダンス」 モデルになったヴァラドンは17歳だった。 |
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