2019年5月21日

ツタンカ―メン展、すごい人気

ラ・ヴィレット大ホ―ルで開催中の「ツタンカーメン、ファラオの宝物」展は、3月23日の初日から連日大変な人気。最終日の9月15日までの訪問者数は記録的になると予想されています。

大人気のツタンカーメン展
前もってネットでティケットを買うことをお勧めします。

イギリスの考古学者ハワ―ド・カ―ターによって、王家の谷からツタンカーメンの墓が発見されたのは1922年11月4日。棺をはじめとし、王の顔にかぶせられていた黄金の煌びやかなマスクや、その他の副葬品がほぼ無傷で発見され世界を驚愕させました。

ツタンカメーンのミイラの緻密な調査の結果、推定年齢は19歳とされました。死因は一時期暗殺説が流れましたが、その後の様々な研究で病死が有力になっています。

今回の展覧会では150点の貴重な秘宝が展示されています。その中にはエジプトから外国に出るのは初めてというのもあり、エジプトと深い関係にあるフランスでは、開催前から大きな興味を抱く人が多かったのです。

ツタンカ―メンが9歳で即位したときの玉座。


ファラオにふさわしいゴージャスな装身具。

何重にもなっていた棺のひとつ。
やはり一番人だかりがしています。

棺の下の左右はサンダル。

世界で初めてエジプト文字のヒエログリフを解読したのはフランス人のジャン=フランソワ・シャンポリオンでした。1799年7月にナポレオン・ボナパルトがエジプト遠征を行い、その際にロゼッタでピエール=フランソワ・ブシャール大尉がヒエログリフを含む3つの言語が刻まれている石を発見したのです。

そのロゼッタ・ストーンに刻まれていた古代エジプト文字解読により、当時の多くの建造物に掘られていた文字の内容が判明し、それによってエジプトの歴史も明らかになったのですから、エジプトとフランスの絆はとても強い。

残念ながらナポレオンのエジプト遠征は失敗に終わり、勝利を得たイギリスは貴重なロゼッタ・ストーンを要求し、1802年、イギリスに運ばれます。当時の国王ジョージ3世の指示でロゼッタ・ストーンは大英博物館に展示され、現在も多くの訪問者の熱い視線を集めています。

ツタンカーメンのお墓が発見された王家の谷。
あまりにも広くて、とても全部は見切れませんでした。
それにやはり暑い。
ツタンカーメンのお墓の中に施されている壁画。

長年憧れていたエジプトに行った時、カイロの考古学博物館でツタンカーメンのミイラや数多くの秘宝を鑑賞したし、英国博物館に展示してあるロゼッタ・ストーンのレプリカも我が家に飾ってあり、フランス人に負けないくらいエジプトに熱い思いを抱いています。すでに3回訪問しましたが、今でも新たな発見があり、その発表の度に行きたい衝動にかられています。

11キロもある黄金のマスク。
今回パリで展示される予定だったのですが、
残念ながら直前にNG。

カイロのエジプト考古学博物館を訪問したときに撮影した写真です。

2022年のツタンカーメンの墓発掘100年記念の年に、大規模な博物館がギゼのピラミッド近くに完成し、そこに若い年齢で世を去ったファラオにまつわる約2000点の秘宝も展示される予定とのこと。その時にまたぜひ訪れたいと夢見ています。