お花が大好きだった賢三さんに捧げる、 たくさんの鮮やかなブーケ。 |
10月9日午後、パリ市内にあるペール・ラシェーズ墓地で、賢三さんに最後のお別れを告げる追悼式がおこなわれました。
コロナの問題があるので、出席者は少人数で全員マスク着用。当然、黒い装いが多く、私も黒いダウンコートを着ましたが、賢三さんからいただいた、彼がデザインした鮮やかな花柄のスカーフを、控えめに内側に巻きました。
追悼式が行われる建物の外階段には、カラフルなお花が飾られていました。友人やモード界関係者から届けられたそうしたブーケは、楽しいことやキレイなものが好きだった賢三さんにふさわしく、華やぎを感じるほどでした。
祭壇には賢三さんのお写真が飾られていました。若いころの姿で、長髪をなびかせ、あふれるほどの笑顔。パリを愛しパリから愛された賢三さんが、いかにも幸せそうで救われる思いでした。
振り返ってみると、2月27日の81歳のバースデーに招待されたのと同じメンバーが、この追悼式に出席したようです。そのバースデーに色紙が用意されていて、全員がお祝いの言葉を綴ったのが思い出されます。今までそのようなことがなかったので、不思議でした。忙しい友人たちが、ほぼ全員集まったのも不思議です。
賢三さんが亡くなったのはメゾンを創立した50年記念の年で、しかもパリコレの最中でした。モードを身近な楽しみにし、装う喜びを一般大衆に味わわせてくれ、色彩豊かな人生を送ったケンゾーさん。その名はモードが語られるたびに口にのぼり、生き続けるでしょう。
賢三さん、たくさんの楽しい思い出をありがとう。メルシー、ケンゾー。
さようならを言うのはあまりにも悲しい。
さようならを言うのはあまりにも悲しい。
コメントを投稿