5年ごとに行われるフランス大統領選。2022 年の第一回投票は4月10日で、過半数を占める候補者がいない場合、2週間後の24日に上位2人の決選投票が行われる。
今回はイースターの祭日を控えているので、ヴァカンスに出かける人が多いだろう、だから、投票に行く人も少ないだろうと懸念されている。それならば、何もこんな時期にすることもないのでは? と理解に苦しむけれど、それなりの事情があるのでしょうが、私には分からない。結局、4月10日の投票率は74%
12人の候補者のポスターがずらり。 サハラ砂漠の砂塵や、小雪、強風などでボロボロなのが多い。 |
フランスは国民一人一人が投票する直接選挙。そのためか、フランス人は選挙に結構関心を持っているし、話題にもなる。大統領が変わると法律がころっと変わることがあるので、気を付けていないとならない。これが結構頻繁なので、くたびれる。〇〇年の〇〇大統領の時代には、こういう法律だったのに、今度の大統領になったらそれが取り消されて大変だ、などということが多い。
5年前の2017年の大統領選では、当時まったく無名だった中道派のエマニュエル・マクロンと、国民連合(以前の国民戦線)党首のマリーヌ・ルペンが、第一回投票で上位1、2に選ばれ、若きマクロンが圧倒的な票を得て大統領に就任。
ふたりの決戦をテレビで見ていただけで、マクロンが優位なのは一目瞭然だった。手元に何も置かずにすべての質問に即座に答えるマクロンは、フランスに新時代を築くにふさわし有能な人物という印象を与えた。それに対してルペンは、山のような書類を広げ、それを参考にしながら回答。とても国のリーダーになれる人には見えなかった。しかもマクロンに比べて明確なプロジェクトもあまりなかった。
エマニュエル・マクロンの選挙ポスター |
くしくも、5年前と同じ顔触れの決戦になったが、以前に比べてずいぶん穏健になっている極右翼のマリーヌ・ルペンの人気が、日が経つに連れて上昇。今回の得票率はマクロンが27,6%、ルペンは23,4%。
マクロンは強いヨーロッパの中のフランスを強調し、ルペンはEUとある程度距離を置いて、フランス人ファーストと叫び続けている。相反する二人の決戦が行われる24日は、テレビの前から絶対に動けない運命の日。
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