2011年1月7日

シャトレのつぶやき 31 クリニックに行ったの

冬にクリニックに行くときの装い
アタリ先生が、あ、この人がワタシの先生なの、1月に検査にいらっしゃいというので、ママンがワタシを連れていくことになったの。

「冬でお外がすごく寒いのよ。だからセーターを着なくてはネ」
そう言いながらママンが見せた、セーターとかいう奇妙な物におびえたワタシは、逃げ回ったの。とうぜんよね。ネコはお洋服なんか着ないんだもの。そうしたらママンはワタシをむりやり抱っこしてバスルームに閉じ込めたの。

「はい、これで君はもう逃げられない。あきらめなさい。
これを着るの」
ママンは勝ち誇ったように、ニヤニヤしながら言うの。ひどい人。

だからワタシは声を限りに叫んだの。
「イヤッー!」
そうしたら敵も負けていない。
「むだな抵抗はしないの。着なくてはいけないの」
「ぜったいにイヤーッ!」
「ほんとに君はがんこネ。かぜをひいたら困るのよ。そうでなくても君は病気なんだから」
キャーッ、キャーッ、と言いながらバスルームでも逃げるワタシ。

たしかにワタシはママンが言うように病気よ。しっているわよね、
セーターなんか着たくないって
右へ左へ逃げ回るワタシ
ワタシが 一度心臓が悪くなって入院したのを。実は心臓の近くに腫瘍ができているんだって。手術は危険だからしないで、そのかわりに大嫌いなお薬を毎日飲んでいるの。その効果をアタリ先生がみたいんだって。そんなのをみたいなんて、
先生も変わった趣味の人ね。

イヤがるワタシにママンは、赤いセーターをヒラヒラさせながら
こう言うの。
「これはね、カシミヤよ。君のために犠牲にして着せてあげるんだから、ありがたく着なさい」
それでもイヤなワタシは逃げたけれど、とうとうつかまってセーターにくるまれたの。その途端、そそうをしてしまったの。だってすごくこわかったんだもん。

「ギャーッ! 何てことをしたのよ君は!!」
今度はあの人が悲鳴を上げる番。それぞれ順番があるのね。
「君はほんとうにイヤーな性格ね。ああ、これでこのセーターはゴミ箱行き」
それでもあきらめないしつっこいママンは、今度はベージュのセーターをもってきて、ついにワタシは観念してそれを着ることになったの。
それからタクシーを呼んで、クリニックへ。

このように、冬にクリニックに行くのは、ほんとうにたいへんなこと。
ベージュのセーターは、この次のためにとっておくんだって。
そのときまでに体力をたくわえて、もっとがんこに抵抗できるようにしなくては。
だからワタシは毎日真剣にお薬を飲んで、真剣に食べています。

2011年1月5日

セーヌ川が増水

水が増したセーヌ川
去年の12月に降り続いた雪が、お天気になったためにとけ始め、セーヌ川がついに増水。川沿いの道路が閉鎖されているために、道路が異常な混み方。
雪でさんざん苦労したのに、またかとパリジャンはうんざり。

でも自然がすることだから、文句のもっていきようもない。じっとがまんで運転するほかないのです。まあ、年中行事のストライキで、こうしたことにはなれているはず。

セーヌが氾濫をおこしたのは1910年1月28日。当時の写真を見ると小舟で街の中を行き来していたのだから、これは大事。まさかそうなることはないと思うけれど、川の流れが急なのを見ると、やはり心配。楽観的に考えて、つかの間のヴェニスだと思えばいいのかも。

船が通れないほどの増水
数年前にセーヌの水かさが増し、心配した当時の文化大臣ジャン・ジャック・アイヤゴンが、ルーヴル美術館の地下に保存している作品を、安全な場所に移させたことがありました。やはり文化を重視するフランスらしい処置だと、関心したのを覚えています。

でも、私たちの生活はどうなるのかしら。今から自己防衛をしたほうがいいのかしら。食料品を買い置きしたり、第一、革のブーツはあっても防水の長靴がない。まずそのあたりから始めないと。
川を中心にして栄えた都市に住む住民ならではの悩み事です。

2011年1月2日

キャサリン妃

4月29日は待ちに待ったイギリス王子ウィリアムとケイトの結婚式。
フランスでは一部始終を実況中継するから、王室大好きの私はこの日、テレビにかじりつきになること間違いなし。
ケイトはその日からプリンセス・キャサリンと呼ばれるようになるのかしら、あるいは、プリンセス・ケイト?

キャサリンというと、私はどうしても学生時代に愛読していた「嵐が丘」を思い出してしまうのです。実際にはケイトとは類似点はないのに不思議。

キャサリンという名の王妃は、イギリスにすでに5人もいたのですね。
ということは、ケイトは6人目。過去のキャサリンのことが気になるので、いろいろと調べると、こういうことです。

1 最初のキャサリン・オブ・ヴァロア(1401-1437) はフランス国王
  シャルル6世の王女。イギリス国王ヘンリー5世と結婚しイギリス
  王妃に。けれども二年後に未亡人になり、その後、王家に仕え
  る貴族オウエン・チューダーと再婚。政略結婚の後、本当に愛
  する男性と再婚したしあわせな人。

2 スペイン王女キャサリン・オブ・アラゴン(1485-1536) は、
  24歳のときにイギリス国王ヘンリー8世と結婚。もともとヘンリー
  の兄アーサーと結婚していたのが、彼の急死で弟の妃になる。
  王子を授けられないために強引に離婚され、ほぼ監禁状態の生
  涯。この王妃の後、次々に妃を変えたヘンリー8世の、
  いわば最初の犠牲者。

3 ヘンリー8世の5番目の妃の
  キャサリン・ハワード(1521-1542) は、結婚後の姦通を理由
  に処刑され、無実を訴える彼女の亡霊が、今でもハンプトン・コ
  ート宮殿の廊下に出るという。国王の気まぐれでひどい目に
  あった王妃で、同じ女性としてやりきれない思いを持たせる人。

4 ヘンリー8世最後の王妃となったキャサリン・パー
  (1512-1548) はやさしく博学な人。わがままで6人もの王妃
  を迎えたヘンリー8世を最後まで見守り、彼亡き後貴族と
  再婚し、幸せな人生を送る。女性を好きなように操った、
  あの許しがたい国王ヘンリー8世に尽くした良妻賢母型女性。

5 ヘンリー8世の3人のキャサリン王妃の後登場するのが、
  キャサリン・オブ・ブランガンザ(1638-1705) 。
  美人のポルトガルの王女で、
  チャルーズ2世と結婚。けれども熱心なカトリックだったために、
  イギリス国教による戴冠を拒否。
  紅茶の習慣をイギリスにもたらした貴重な人。
  国王亡き後故郷ポルトガルに戻り、そこで生涯を閉じた、
  自分をしっかり持っていた人。

こうした5人のキャサリンの後、6番目の王妃キャサリンとなるケイト。
民間人最初のイギリス王妃ということで、将来が楽しみ。
今からプリンセスとしてのオーラがあり、大人気のよう。確かに写真で見てもそれは伝わってきます。ウィリアムとの相思相愛が伝わる写真に、世界の平和が感じられ、今年は何となくいい年になりそう。

2011年1月1日

シャトレのつぶやき 30 今年もよろしく


あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
 新年おめでとうございます。
今年はママンと仲良くするよう努力します。
彼女も少しはワタシをみならって努力してほしいと思います。
これが今年のワタシのお願い。

2011年はウサギ年なのね。
不思議なのは、なぜネコ年がないのかっていうこと。
こういうのを不公平っていうのだと思うけれど・・・
でも、いろいろと理由をきくのはやめておきます。
新年だからね。

今年もどうぞよろしく!
シャトレ ルミ子

2010年12月29日

シャトレのつぶやき 29 雪が多いパリ

雪のオペラ座

このとこころパリは雪がつづいていたのよ。
ワタシはお外に出ないからいいんだけれど、たいへんみたい。
「もう、メチャメチャ寒いのよ。これじゃ、そのうちヨーロッパが
氷になってしまう」
すごく大げさね。こんなこと言う人が誰だか、もう分かっているわよね。そう、あの人。
北極のクマ


ワタシの同居人、というか、つまりママンよ。

もっとすごいことを言ったこともあるのよ。
「しってる? 北極はだんだん暖かくなっていて、氷がとけているの。だから白熊さんたちは、くらすところが少なくなっているの。それなのに、ヨーロッパは雪ばかり。そのうち、人間が北極に住むようになって、白熊さんたちがヨーロッパにくらすようになると思う」
ネ、信じられないでしょ。しかも、まじめに言うからこわ~い。ブルブル・・・

変なことばかりいわれて
ワタシの頭は混乱するばかり
こういうことを言う人を誇大妄想狂っていうのよね。
ワタシの毎日がいかにたいへんかわかってね。やれやれです、ほんとうに。
しかもベルリンに行くのに苦労したから、
年末はずっとパリにいるんだって。
おつきあいがたいへんよ。

2010年12月27日

エルメス対LVMH

エルメス本店
先日のブログで書いたようにLVMHがエルメスの株を買い、経済界がにぎわったと思ったら、またまたLVMHが株を増やして話題になっています。
これで20パーセントになったのですから、エルメスも複雑。

前回17パーセント買った時には、エルメス社長が「フィガロ誌」で
LVMH会長アルノーによびかけ、株を返して欲しいと訴え、それに対してアルノーは正規に買ったのであるからそんな必要はないと突っぱねました。

その後エルメス創立者の子孫が集まり、誰も株を売らないようにしようと結束。
でも、個人でもっている人もいるわけで、
そうした人は誰に売ろうと自由。
今後どのような展開をするか、注目の的。

ロレアルの「華麗なる母娘の闘い」は、その後話し合いで仲直りし、円満解決したのはいいニュース。
卒倒しそうなほどステキな
ウインドー
でも、エルメスとLVMHはそうはいかない。

消費者は誰が持ち主であっても、製品が魅力的であればそれでいいですよね。

クリスマスのエルメス本店の装飾は、例年にない華やかで、幻想的で、さすがエルメスと溜息が出るばかり。エルメス健在を華々しく表現していたのが印象的。
 それにしても、本当に素晴らしいウインドーです、ね。
心が奪われないではいないすごいオーラがある。
これを見るために
パリに来てもいいほど!

2010年12月22日

シャトレのつぶやき 28 シャンゼリゼのクリスマス・マーケット

クリスマス・マーケット
シャンゼリゼにクリスマス・マーケットが出るようになって今年で三年目なんだって。

三角屋根のお店がたくさん並んでいて、ママンはそれをひとつ残らず見るのよ。よくあきないわね。

今年はサンタクロースが空を飛ぶというイヴェントもあるとかで、ママンは大はしゃぎ。ほんとうにいつまでたっても成長しない人。
あ、サンタさんだ



きれいなイルミネーションがあるソリに乗って、
サンタさんが空をかけるんだって。ちょっと見たいけれど、なにしろワタシって寒さに弱いの。だから冬はお外に出ないようにしているの。ワタシって心も体もとてもデリケートなのね。

ママンがクリスマス・マーケットにひんぱんに行く理由は、他にもあるのよ。焼きたてのゴーフルを買うの。
「ふかふかしていて、すっごくおいしいの。
君は食べられないで残念ね」

イスとワタシの区別はつくわよね

そういいながら、行くたびにゴーフルを食べては、家に帰って体重をはかっているのよ。
それでもやめられないみたい。ほんとうにあの人意志が弱いのね。
人生の修業がたりない。

その間ワタシはお家で、お気に入りのイスでスヤスヤ。いい夢にふわふわとよっているの。
そうするとね、とつぜんドアがあいて、ママンの声がひびいて、現実にもどされるの。そのつらさといったら・・・シクシク、シークシク。「どこにいるの、どこ?姿くらい見せなさい!」そういいながら、せまい家をグルグルまわって、ワタシをさがすの。それでも見えないと、ベッドやテーブル の下をのぞいたり、カーテンの後ろを見たり。

ショックなこというから
ボーと考えているの

ワタシはちゃんと最初から花柄のイスにいるのに、あの人、ワタシとイスの区別がつかないんだって。「君たち同じような色なんだもん」
どう思う?ワタシってこのイスと同じ色?わけがわからないことを言われてくたびれる。

でも、もうじきノエルね。だからナンでも許してあげる。
世界中の人に、楽しいクリスマスを! ♪~♪♪