19世紀末の均整が取れた美観を長年保ちつつ、それを損なわないよう近代化も進めているパリは絵になる。だから映画の舞台になることも多い。
すごい人出のオペラ通り。何も見えない。 |
街中での撮影が多いようで、
「撮影のために、何日の何時から何時まで、どこそこの道路が封鎖されます」
と、あちらこちらに張り紙がなされる。
もちろん、何の撮影で誰が出演などとは書いてない。
望遠レンズをつけたカメラを構えているからには、 かなりの有名人が来るに違いない、と期待に胸がふくらむ。 |
「ああ、また撮影ね」
と気にしていなかったのですが、その日の通行禁止の規模は半端ではなかった。
うしろ姿だけれどトム・クルーズです。 |
車の通行禁止だけでなく、歩行者もダメ。
鉄柵ががっちり並び、その前でフランス人とアメリカ人の係員が緊張した顔で立っている。
パトカーも随所で待機している。
撮影のための特別装置の車。 |
すごい人。オートバイの上にのっている人もいれば、椅子の上にのっている人もいる。皆、カメラを構えて目をこらしている。望遠レンズをつけたカメラを手にしている人も数人。
これはただ事ではないと、ますます興味が深まり、一体誰がこの騒ぎを起こしているのかと群集の中でじっと待つ。
突然、オートバイを勢いよく走らせこちらに向かってくる男性が見えた。
その途端、一斉にカメラのシャッターを下ろす音がカチャカチャと鳴る。まるで機関銃のよう。
パトカーも数箇所で待機。 |
後で調べたら、「ミッション・インポッシブル」6の撮影なのです。
ならばこの厳重な警戒もわかる。
撮影はまだ続きます。5月4日にはサノトノレ通りを中心に交通規制があるようです。