2017年5月18日

メトロの駅名は語る 41

Saint Sulpice
サン・シュルピス

「ダ=ヴィンチ・コード」 で一躍有名になったサン・シュルピス教会。
その近くなので教会と同じ名を持つ駅。
この周囲には特有のアンビアンスがあります。

19世紀のサン・シュルピス教会。
現在と変らない光景です。

教会前広場の噴水には重厚な彫刻がほどこされ、そこに面した絶好の場所には、カフェやブランドブティックが並び教会横手細い道路にはハイセンスの小さいお店がいっぱい。気負いのないパリらしさがあります。

 サン・シュルピス教会はブルジュのシュルピス枢機卿に捧げる教会で、いつの時代に最初の建物が生まれたか記録は残っていません。

17世紀には親しみやすい小さな教会でした。

古くから祈りの場があったと思われる地に、ルイ13世の妃アンヌ・ドートリッシュが、サン・シュルピス教会建築のために石を置いたのは1646年その後内戦工事が中断されたり土地の買収に時間がかかったり、建築家交代が数回あったり一応1745年に完成しますがそれ以降も変更が続きます

ドラクロワ作の天井画「悪魔を撃つ大天使ミカエル」

この教会ふたつの塔建築された時期が異なるし、形も異なり、しかも南の塔は未完成という風変わりな教会です

教会内で注目すべき作品はドラクロワによるフレスコ画と、19世紀の日時計グノモン(指時計)、そしてフランスで3番目に大きい重厚なパイプオルガン。

歴史に名を残した人々の結婚式も行われました。
例えば、革命のときに民衆を扇動した弁護士カミーユ・デムーランとリュシル。
フランスが誇るロマン派の大作家であり詩人のヴィクトル・ユゴーとアデール。

左右対称でない二つの塔が結構個性的でいい。