サン・シュルピス
「ダ=ヴィンチ・コード」 で一躍有名になったサン・シュルピス教会。
その近くなので教会と同じ名を持つ駅。
この周囲には特有のアンビアンスがあります。
19世紀のサン・シュルピス教会。 現在と変らない光景です。 |
教会前広場の噴水には重厚な彫刻がほどこされ、そこに面した絶好の場所には、カフェやブランドブティックが並び、教会横手の細い道路にはハイセンスの小さいお店がいっぱい。気負いのないパリらしさがあります。
サン・シュルピス教会はブルジュのシュルピス枢機卿に捧げる教会で、いつの時代に最初の建物が生まれたか記録は残っていません。
17世紀には親しみやすい小さな教会でした。 |
古くから祈りの場があったと思われる地に、ルイ13世の妃アンヌ・ドートリッシュが、サン・シュルピス教会建築のために石を置いたのは1646年。その後内戦で工事が中断されたり、土地の買収に時間がかかったり、建築家交代が数回あったり。一応1745年に完成しますが、それ以降も変更が続きます。
ドラクロワ作の天井画「悪魔を撃つ大天使ミカエル」 |
この教会のふたつの塔は建築された時期が異なるし、形も異なり、しかも南の塔は未完成という風変わりな教会です。
教会内で注目すべき作品はドラクロワによるフレスコ画と、19世紀の日時計のグノモン(指時計)、そしてフランスで3番目に大きい重厚なパイプオルガン。
歴史に名を残した人々の結婚式も行われました。
例えば、革命のときに民衆を扇動した弁護士カミーユ・デムーランとリュシル。
フランスが誇るロマン派の大作家であり詩人のヴィクトル・ユゴーとアデール。
左右対称でない二つの塔が結構個性的でいい。