2017年9月20日

メトロの駅名は語る 53

Place d'Italie
プラス・ディタリー(5,6,7号線)

イタリー広場という意味のこの駅名は、ナポレオン3世のイタリア遠征に関係があります。

第二帝政を築いた皇帝ナポレオン3世。
1859年、ナポレオン3世率いるフランス軍が、イタリアを目指して進軍するときに通ったのが、現在のイタリア広場から延びている道路のひとつイタリア大通り。

この戦いで勝利を得たナポレオン3世が、後年に自らこのように命名しました。

大勝利を得たソルフェリーノの戦い。
ナポレオン1世の甥のナポレオン3世は、軍を巧みに指揮し、当時オーストリア支配下にあったイタリア北部のマジェンタとソルフェリーノで激戦を繰り広げます。

この戦いで大勝利を得た皇帝ナポレオン3世の人気は一挙に高まり、フランスは戦勝にわきます。その後ナポレオン3世下の第二帝政は絶頂期を迎え、パリの大改造も行い世界に誇る近代都市になったのです。
ナポレオン3世の父。

ナポレオン1世の弟のルイ・ボナパルト。
兄の功績によりオランダ王になります。
在位は1806年~1810年
ナポレオン3世の母。

ナポレオン1世の妃ジョゼフィーヌが
最初の夫との間に持ったオルタンス・ド・ボーアルネ。

ルイ・ボナパルトと結婚し、二人の間に生まれ3男が
後のナポレオン3世。

パリの南にあるイタリア広場には、日本の建築家丹下健三による「グラン・エクラン」と呼ばれる複合施設があります。

大規模な中華街も近くにあり、まるでパリにいながら中国にいる感じ。
物価が安いので、食料品を毎週買いに行くパリ在住の日本人も多いようです。