ナショナル(6号線)
革命の時代に形成されたギャルド・ナショナル(国民衛兵)から生まれた駅名。
1789年、フランスの経済は最悪な状態で治安も悪く、これ以上、政府をあてにしていられないと、国民は自分たちを守る組織を作ることにします。
国民衛兵司令官に任命されたラファイエット。 |
国民衛兵に守られながらヴェルサイユ宮殿を後にし、 パリに向かう国王一家。 これを最後にヴェルサイユ宮殿に戻ることはありませんでした。 |
国王一家がパリに連れていかれる際に、暴徒の手にかからないように護衛していたのも国民衛兵でした。
パリのチュイルリー宮殿に暮らすようになった国王一家。 当初は庭園の散歩も許されていました。 成人の国民衛兵と同じ制服を着た少年兵士と 会話を交わす国王たち。 |
ところが革命家たちが処刑され、王党派が力を盛り返してくると、国民衛兵は王党派につきます。
その時、それまで無名に等しかったナポレオン・ボナパルトが、総裁政府の命令で反乱軍を見事に打ち破ったのです。
総裁政府の命令を受け、ボナパルト将軍は反乱を短時間で鎮めます。 これをきっかけに ナポレオン・ボナパルトは英雄視されるようになります。 |
サントノレ通りにあるサン・ロック教会前で、 ボナパルト将軍は王党派・国民衛兵を打ち破りました。 彼は街中であるにもかかわらず、大胆にも大砲を放ち、 短時間で勝利を得たのです。 |
ナポレオンが失脚し王政復古が実現すると、国民衛兵も息を吹き返し、19世紀のナポレオン3世の第二帝政まで続きました。けれども、その後再び消えてしまいます。
ところが近年になって一連のテロが起き、それに対抗するために2016年、オランド前大統領によって、予備軍の役目を果たす国民衛兵が新しい形で生まれました。
志願者と予備兵で構成されている現在の国民衛兵は、75000人もいるそうで治安維持のためにいいと好評です。たしかに兵士の姿を随所で見ると安心感があります。
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