2018年1月7日

メトロの駅名は語る 68

Dugommier
デュゴミエ(6号線)

将軍ジャック・フランソワ・デュゴミエの名が駅名です。

ジャック・フランソワ・デュゴミエ(1738-1794)
カリブ海の西インド諸島のひとつ、グアドルーペで生まれたデュゴミエは14歳の年齢で軍隊に入ります。

フランス領だったグアドルーペにイギリスが侵略した1759年、21歳のデュゴミエは対イギリス戦で活躍しますが、フランスは敗北。グアドルーペはしばらくの間イギリス領になり、1814年に再びフランス領になります。

グアドルーペはコロンブスが発見した島で、スペインのサンタ・マリア・デ・グアドループ修道院にちなんでグアドルーペ島と名付けられました。現在はフランス海外県です。

革命最中の1792年にフランス本国に渡ったデュゴミエは、愛国心を評価され議員に選出され、軍の重要なポストに就きます。

1793年9月18日から12月18日まで続いた
南仏のトゥーロン攻囲戦
24歳のナポレオンがこのトゥーロン攻囲戦の指揮をとり
秀でた戦術でトゥーロン港を奪回します。
ナポレオンが歴史に登場した重要な戦いです。
その翌年、王党派を支援するイギリス、スペインが南仏のトゥーロン港を占領。そのときナポレオン・ボナパルトの傍らでデュゴミエはめざましい功績をなし、見事に奪回を果たしたのです。それまで無名だったナポレオンは、この戦いで一挙に名をあげます。

トゥーロン攻囲戦で活躍したデュゴミエでしたが、その後のスペインのカタルーニャでの戦いで56歳の生涯を閉じます。

トゥーロンでの彼の功績を高く評価していたナポレオンは、後年、デュゴミエの息子に多額のお金を贈与しています。