二つの階にモローの作品が多数展示されていて、 幻想的な雰囲気が漂っています。 |
代表作の一つ「レダ」 |
「刺青のサロメ」のディテール。 |
「人類の生」 |
モローが使用していたパレットや筆も展示されています。 |
美術館はモローのアトリエ兼住まいだった館で、子供がいなかった彼は、自分亡き後館と全ての作品を国に寄付するかわりに美術館にしてほしいと頼みます。膨大な数の作品の展示方法を自ら細かく指示し、それに従って二つの階にびっしり展示されているその空間は、神話や聖書を題材とした幻想的な作品が生む独特な雰囲気があふれていて、幻夢の世界へと誘います。モローの作品は大きいので、それらに囲まれていると不思議な世界へ入りこんだような印象を受けます。
モローが生涯を閉じた寝室。 以前は彼の母の寝室だったのですが、 母に格別な愛着を抱いていたモローは彼女亡き後、 部屋の装飾を一切変えることなく暮らしていました。 |
母親生存中はこの部屋がモローの寝室で、 母亡き後彼女の寝室を自分用にし、 ここを話し相手でミューズだったアレクサンドリヌの部屋にしました。 彼女がコレクションしていた様々なオブジェはそのまま残っています。 |
ギュスターヴ・モロー美術館では画家が暮らしていたアパルトマンも訪れることができるのが貴重です。一つ一つの家具やオブジェがモローと生活を共にしていたかと思うと、彼の吐息が感じられるようで、絵を鑑賞するのと異なる感動を覚えます。
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