花のシャンゼリゼを羊たちが大行進。その数2022頭。それに加えて牛や馬も登場。何十年か前にシャンゼリゼが麦畑になったことはあったけれど、牧場になったのは初めて。動物たちが我が物顔で目抜き通りを行進するのを見て、パリっ子は大喜び。
ウクライナでの悲惨な戦闘、今後、深刻な問題になる食料や燃料不足、様々な国から希望を求めてヨーロッパに押し寄せる難民たち、終わりが見えないコロナとの戦い・・・・とかく日常が暗くなっている今、純真無垢な動物たちのパレードは、心に温かさと安堵をもたらす光景でした。
スペイン国境近くのベアルンの羊飼いたちが、この地方の美しい自然の中で、いかに幸せな生活を送っているかを、パリの人々に見て欲しいと実現。ダンスや音楽も紹介され、ベアルン一色になったシャンゼリゼ。
凱旋門からロンポワンまで、歩行者天国。 両サイドでは機動隊の車が守っているので安心。 シャンゼリゼを歩くのは何年ぶりかしら。 |
羊たちの行進は午後2時からとの情報だったので、 その時間に合わせて、凱旋門に向かってゆっくり歩いていると、 突然「道を開けて」と声が上がり、見ると羊たちの姿が目の前に。 |
歩道に上がる暇もないまま、 羊たちの群がすごい勢いで、私の体に触れるように進んで行くではないですか。 |
山で羊飼いの姿を見たことはあるけれど、 これほどまじかで見たのは始めて。 大人に混じって、 懸命に前を見ながら走る子供の羊が愛らしく、 なでたかったけれど、願いがかなうわけがない。 |
頑丈そうな大人の羊が、子供たちに危害を加えないように、 鋭い視線を放っていたのが印象的。 |
羊の大行進の後方から、今度は牛たちが存在感がある姿を見せます。 この時は、さすがに歩道に避難しました。 |
ベアルンはチーズやフォアグラの名産地。ブルボン朝を成立したアンリ4世は、この地方の町ポーで生まれています。
牧場で大活躍する牧畜犬たちも、もちろん参加し誇らしげに行進。2月26日から開催されていた、国際農業見本市の最後を飾る、粋なイヴェントでした。
この日、もっとも驚いたのは、羊が思っていたより足が速いこと。鳴き声がわりと大きいことも、それぞれ顔が異なることも発見。今年の夏のヴァカンスにベアルンに行きたくなりました。
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