ルイ16世一家がヴェルサイユ宮殿で革命家たちに捕らえられ、パリのチュイルリー宮殿で暮らすようになったのは、1789年10月6日。その日から厳しい監視のもとに不自由な生活を送っていた国王一家は、1792年8月10日、民衆がチュイルリー宮殿を襲撃し、タンプル塔に幽閉されます。その間の約1000日間のチュイルリー宮殿での王家の人々の生活を絵画、デッサン、家具、手紙などで伝える貴重な展覧会を、マレ地区のフランス国立公文書館で11月6日まで開催。
フランス国立公文書館はマレ地区で最も美しい旧貴族館で、ロココ様式の豪奢な建物。王政華やかな時代には、文芸人を招いての社交が繰り広げられていましたが。革命で没収され、現在は中世からの歴史上重要な多くの古文書を保管しています。通常は研究者が利用しますが、ときおり、テーマを決めて、その中から一般の人が見れるようにイヴェントを催すのです。
貴族館だった時代の豪奢な階段。展覧会会場は2階です。 |
国王一家がチュイルリー宮殿で使用していた家具。 左はマリー・アントワネットが愛用していた肘掛け椅子。 この宮殿に暮らすようになった際に、 ヴェルサイユ宮殿の家具が運ばれたのです。 |
幸運をもたらすとされていたマリー・アントワネットのペンダント。 琥珀の中に蜘蛛が入っています。 |
マリー・アントワネットとルイ16世の妹の共通の趣味は刺繍。 これは二人の合作の一部。 |
家族で楽しんでいたゲーム。 |
チュイルリー宮殿の庭園を散策する国王一家。 常に看守付きでした。 |
ルイ16世の妹がオーダーしたドレスの布見本。 これが最後のオーダーでした。 |
チュイルリー宮殿内で描かれた王妃のポートレート。 シンプルなドレスに身を包むマリー・アントワネットですが、 気品がほとばしっています。 |
マリー・アントワネットが極秘で書き送っていたフェルセンへの手紙。 一部は解読できないように後に加工されいます。 |
几帳面なフェルセンは、王妃から受け取った手紙と、 自分が王妃に送った手紙の日付を記入していたのです。 |
「マリー・アントワネットとフェルセン、真実の恋」を書いていた時に、 資料を読むために何度も足を運んだフランス国立公文書館。 当時と比べると、工事で内部はかなり変わりましたが、外観は当時のまま。 私にとっては、なつかしい思い出がある特別な公文書館です。 |
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