2023年4月16日

ヴァンクリーフ&アーペルに咲き誇る花々

ヴァンドーム広場のヴァンクリーフ&アーペル本店は、今、花盛り。春らしい淡い色合いの花々が、いくつもあるショーウィンドーの周りを取り囲んでいて、体の奥深くまで届くような清涼感をあたり一面に放っています。

愛らしい花々がいっぱいのヴァンクリーフ&アーペル。

ヴァンクリーフ&アーペルといえば、気品あふれるアルハンブラが象徴的で、イギリス皇太子妃キャサリンもご愛用。四葉のクローバーに着想を得たこのジュエリーでわかるように、このメゾンは自然をモチーフとしたジュエリーが多いのです。

花咲く中に身を置いて、
ショーウインドーに見入る幸せな午後のひととき。

ショーウインドーの中にもお花がいっぱい。
ジュエリーは気負のないフラワーモチーフのペンダント。
さわやかさが満ちていて清々しい。

パリはレストランやカフェを造花で華々しく飾るのが大流行していますが、ヴァンクリーフ&アーペルの花飾りは別格。広い野に咲く、けなげな花たちへの深い愛情がひしひしと伝わってくるのです。大自然の中で、何の規則にもとらわれずに,伸び伸びと可憐な姿を見せる花たちに心が癒されます。

2023年4月12日

エジプト熱を掻き立てたのはナポレオン

 ナポレオンのエジプト遠征がなかったら、エジプトの4000年にも及ぶ歴史は、もっと長い間埋もれていたかもしれない。


若き日のナポレオン・ボナパルト将軍

宿敵イギリスの海軍力の強さから、フランス軍が本土に攻め入るのは不可能と判断しナポレオンは、その代わりにイギリスにとって重要なエジプトに打撃を与えることを考えます。皇帝になる前の将軍の時代で1798年のことでした。

当時、インドとの交易がイギリス経済に大きな役割をはたしていて、その通過点にあるエジプトは要地だったのです。そこをフランスが占領し、イギリスに大々的な打撃を与えるのが目的でした。

ナポレオンのすぐれた点は、単なる戦いでなく、古代エジプトを徹底的に調査し、世界にその前代未聞の長い歴史と文化を伝えることも考えたことです。そのために、160人の学者や専門家を同行させ、膨大な緻密な資料をもとに「エジプト誌」が完結したのです。

エジプトへ向かう軍艦オリアン(オリエント)で、
学者たちに演説する総司令官ボナパルト。


1809年刊行の「エジプト誌」第一巻。
遠征に同行した画家ドノンの手による表紙。

これによって、埋もれていた古代エジプトは息吹を吹きかえし、それ以来、エジプトへの関心は高まる一方になったのです。良く知られているように、遠征隊が持ち帰ったロゼッタストーンに刻まれていた難解なヒエログリフを、後年にフランス人シャンポリオンが解読に成功し、古代エジプトの多くの謎を解くのにも役立っています。

ピラミッドを前にしたボナパルト。


ドノンが描いた、ラムセス2世が建築させたルクソール神殿のオベリスク。
この右手のオベリスクが現在コンコルド広場にあります。


このように、フランスとエジプトの関係は非常に深く、その上、1974年にラムセス2世のミイラの保存処置をするために選ばれたのはフランス。かつての偉大な国王に敬意を表し、まるで生きている王のように迎えたのでした。今回ラ・ヴィレットのラムセス2世展で、棺を展示していますが、これはエジプトのフランスへの感謝の意の表れ。展覧会はアメリカやオーストラリアにも巡回しますが、棺の展示はフランスのみ。いろいろな意味で画期的な展覧会です。機会があれば、また行ってみたい。パリにいながらエジプトの文化に触れるために。

2023年4月8日

圧倒されるラムセス2世展

4月7日から9月6日まで、パリのラ・ヴィレットでラムセス2世に関する大規模な展覧会が開催されています。昨年この企画をしったときから待ちこがれていたので、初日に、早速足を運びました。
エジプトには3回行っているけれど、あれほど広大で、気が遠くなるほど長い歴史がある国は、何回行っても見切れない。現に今でも発掘が行われていて、新事実が明らかになっている。こうした展覧会で、専門家の説明を読みながら鑑賞できるのは、正しい知識を得られるので、とても貴重。しかも目の前で見られるだから、すばらしい。
展示品は170を越え、もっとも貴重なのはラムセス2世の棺。90歳近くまでの長い人生で、67年も君臨していたラムセス2世は、後世に残る巨大な建造物を多く残しているし、その栄華の輝きは今なお衰えることはない。

アブ・シンベル、カルナク、ルクソール、エジプトを代表するこうした巨大建造物のどれも、ラムセス2世によるもの。そうした破格の王に関する展覧会。事前から予約が殺到し、訪問者は記録的数字になると予想されています。では、いざ、ラムセス2世の世界へ。

会場内に入るとすぐに、アブ・シンベル神殿の巨大なパネルが目の前に。
ここですでに圧倒され、身も心もエジプトにいる錯覚をおこします。

そこから左の部屋に入ると、大きなスクリーンがあり、簡潔なエジプトの歴史とラムセス2世の偉業をたたえる映像と、フランス語の解説。ある程度の知識を頭に入れて、先に進むといよいよ本格的な展示会場入り。

ラムセス2世の大きな頭部の像がお出迎え。
予想以上に整った温厚な顔でちょっとびっくり。

すべての展示室の壁は黒一色。だから迫力満点。
現実から遠く離れ別世界にひたります。
誰もが熱心に解説を読んでいるのに関心。
他の人に迷惑をかけないように、はなれているのが印象的。

若かりしころのラムセス2世。整った理知的な顔が王者にふさわしい。

敵の捕虜に威勢をふるう若きラムセス2世。
偉大な王をエジプトに授けた母上。

鷹の頭のオーナメントがある豪華なネックレスとベルト。

気品ある仮面。純金かと思ったら、木製の金張り。

クライマックスのラムセス2世の棺。


顔はラムセス2世ではなく、別人。盗難や破壊から守るための処置。



当初は『王家の谷』に埋葬されましたが、
年月が経つにつれ土砂や洪水で破損がひどくなり、盗難もあったために2回移転し、
極秘で行われたために、後年に行方がわからなくなり、1881年にやっと発見。
盗賊が王家の人々の棺から盗んだ品を骨董品店に売ったことから、
ラムセス2世の棺だけでなく、約50人の王族のミイラや棺がある場所がわかったのです。
『王家の谷』から遠くないデイル・エル・バハリでした。

いろいろと学ぶことが多く、充実した内容で感激と感動続きでした。興奮状態で会場を後にし、またあの壮大な建造物と熱い空気に触れたいと思うばかり。

以前に訪れたラムセス2世が建築させた、カルナク神殿のスフィンクス参道。

2023年4月6日

長寿大国フランス

 フランスには100歳以上の人が3万人もいると発表がありました。フランスの人口は日本の約半数だから、これは驚くべき数字。しかも毎年増えているそうで、統計によると2040年には7万人以上になるそう。

人類史上もっとも長生きしたフランス女性、ジャンヌ・カルマン。
40歳ころの写真。122歳で生涯を閉じました。

100歳以上の人は女性が圧倒的に多く86%。これは世界的な傾向なので、フランスに限らないけれど、女性にとっては心強い。医学的なことは何もわからないけれど、元気で長生きした女性の共通点にひとつは、チョコレート大好きということ。それに含まれているポリフェノールの抗酸化作用がアンチエイジに効果があり、カカオが多いのを定期的に食べるのがいい。赤ワインが好きなのも長寿者の共通点。これにもポリフェノールがいっぱい。

ヨーロッパでもっとも100歳以上の人が多いフランスは、人生の生き方も左右しているように、私には思えます。年に5週間の有給休暇が認められているし、保険制度も充実している。不満があれば、はっきり述べるからストレスもたまりにくい。デモやストライキが、そのいい例。個人主義だから、他の人の目を気にしないで、自分好みに生きる。日常生活を美しく飾る心掛け、お洒落やおしゃべりもフランス女性が好きなこと。

いろいろな要素があるけれど、元気で長生きするのは、誰もが願っていること。100歳以上の高齢者が世界で一番多いのは日本ですが、フランスも頑張っています。

2023年4月3日

セルフサービスの電動スクーター、9月1日から禁止

パリ市内でのセルフサービスの電動スクーターが、夏で禁止になります。4月2日に投票があり、89%が反対したのです、個人が持っている電動スクーターは別で、これは今まで通り使用可能。

以前から、スピードを出して我が物顔に走る、危険な電動スクーターに反対する人が多く、これで少し安全。禁止されている二人乗りも結構多かったし、車との接触事故も多く、怪我だけでなく、死亡事故さえあったパリ。使い終わった後、セーヌ川に投げ入れる人までいて、迷惑だらけ。

パリ市民だけでなく、ツーリストもこのフリーの電動スクーターを愛用していたようですが、車道で車の間をクネクネと縫いながら走ったり、歩行者も信号も無視するマナー違反の態度にうんざりしていただけに、今回の投票は両手をあげての歓迎。

業者との契約上、すぐには実施されず、新学期、つまり9月から完全に姿を消すそう。それまでは、今までと同じように、気を付けなければ。

予定では9月1日から姿を消すそう。
ヨーロッパの他の国も同じような決定をするかもしれない。

イースター、だからチョコレートがいっぱい

 今年のイースターは4月9日。この前後にはヨーロッパ人が大移動します。キリスト復活をお祝いするこの重要な祭日を挟んで長い休暇をとり、国境を越える人が多いのです。

気候もいいし、デモやストライキがあっても気にならない。パリには見るべきモニュメントがたくさんあるし、ブランド製品も勢ぞろい。お料理も、ワインもおいしい。美術館もこれに合わせて特別展覧会を企画。盛りだくさんなこの時期に,パリに行かないわけにはいかない、とツーリストでにぎわうパリです。

17世紀までクリスチャンは、キリスト復活前の四旬節の間は、食べ物を極力減らしていて、卵を食べることも禁止。でもその間にも、ニワトリは卵を産み続けていたので、四旬節が終りイースターの日になると、卵をたくさん食べたり、プレゼントしていたのです。卵といっても殻にキレイな絵を描いたりしていたのですから、アートのような卵が多かったようです。また、卵は再生、復活を象徴しているからだとも言われています。いずれにしても、イースターと卵は密接な関係があるのです。

19世紀になると空にした卵の殻の中にチョコレートを入れるアイディアが生まれます。それはどうやら、チョコレートメーカーが考えたようです。

今では卵だけでなく、ウサギやニワトリ、魚、お花、パリのモニュメントなど、何でもチョコレートで作られていて楽しい。趣向を凝らしたイースターチョコのご紹介。

村上隆さんの笑顔のお花みたい。楽しさいっぱいのイースターエッグ。

黄色いお花畑で待つチョコが、メルヘンの世界へ招きます。

ジュエリーのように煌びやかなミニエッグの箱入り。

本物の卵が入っているような箱がユニーク。一見ウズラ卵に見えました。

イースターチョコ専門コーナーでは、
大小の手ごろなプライスのチョコが買えます。

子供のころ楽しんだ家族合わせのゲームを思い出します。

フクロウさん、カメさん、アヒルさん、クマさん、皆かわいい。
ピンクの背景のモニュメントも、とてもお洒落でキレイ。

アヒルさんの行進。顔の表情が豊かでチャーミング。

いつまでも同じ籠に入っているのがイヤだから、
そっぽを向いているのかしら。

インパクト満点のディスプレイ。


人気があるお店の前のにぎわいと、長い列。
皆、おいしい食べものとなるとじっと我慢して並ぶのですね。

2023年4月1日

パリ、デザイン=アート展

フランス人のインテリアへのこだわりは格別。友人のアパルトマンを訪れる度に、それぞれの個性的なインテリアに関心しないではいられない。特にパリジャンは、住まいに一番お金をかけます。新しい家具を買ったり置き場所を変えたり、斬新なオブジェを加えたりして、日々の生活に豊かさを与えるのです。

コレクターが多いパリでは、インテリア製品の展示会がわりと頻繁にあります。今回、チュイルリー公園内の特設会場で開催されたパリ、デザイン=アート展は、会場を準備していた時から期待していました。数多い作品の中から、数点をご紹介します。

会場内には通路が二つあり、その両サイドにギャラリーのブースがあります。
訪問者もギャラリーの係員もシックな装いで、高級感たっぷり。

マントロピースを中心としたインテリアの構想は、ヨーロッパならでは。
ここが家族の憩いの場であり、また、友人との会話が夜遅くまで繰り広げられるのです。


皇帝ナポレオンを彷彿させるような、オリジナリティあふれる椅子。


ユーモア満点のカラフルで楽しい椅子。
スネイクの顔の表情が豊かで、思わず微笑みが浮かびます。

洗練を極める、気品あるコンテンポラリーな作品。

日本の住まいにもあいそうな家具。

壁を飾る作品の数々。この一点だけで、雰囲気がガラッと変わりそう。

同じ趣味を持つ友人たちとの立ち話が、いかにも幸せそう。

奥まった所にはドリンクと軽食コーナーが。ただし、雑誌『エル・デコ』招待客用。
シャンパーニュの香りとおしゃべりで、にぎやかなことこの上ない。

気に入った作品がいくつもあったけれど、予算はまったくない。でも、見るだけで満足。
自分のアパルトマンに置くのだったら、これをあそこに、あれはこっちにと想像するだけで楽しい。最先端のすぐれた多くの作品を見て、体中の細胞が大喜びしているのがわかります。私にとって、こうしたインテリアの展示会を見るのは、欠かせない大事な栄養なのです。