2012年3月10日

東日本大震災 一周年記念

小松一郎駐仏日本大使
東日本を襲った大震災から
早くも一年が経過しました。

災害直後で事情がはっきりせず、
どれほどの危険が待ち構えているか
想像もつかなかったにもかかわらず、
日本に最初に救助隊を送ったのは、
フランスでした。

外国の国家元首で最初に日本を訪れたのも、
フランス大統領でした。

このように、
日本への関心が非常に高いフランスでは、
数日前から一周年記念の報道が後をたちません。

テレビも雑誌も新聞もそれぞれ特別報道をし、
日本のその後の様子を詳しく伝えています。

ベルトラン・ドラノエパリ市長
そうした最中の3月8日、在仏日本大使公邸でセレモニーが行われました。
日本、フランス、EUの旗が
整然と並ぶ中で、
出席者が一分間の黙祷をささげ、
災害の犠牲者の方々への想いを新たにし、
その後、小松一郎駐仏日本大使のご挨拶がありました。

小松大使の明確で知性あふれるフランス語でのお言葉に続き、フランス国会議長、パリ市長がそれぞれ日本人の勇気と賢明さをたたえるお言葉を述べました。
それが、表面的なことでなく、
心底からであることがひしひしと伝わってくる
あたたかみのある語り方でした。

ロラン・ファビウス前フランス首相
その後は日仏の出席者の間で、
長い間さまざまな会話が交わされましたが、
もっとも感動したのは、
災害発生後直ちに被災地に行った消防隊員が招待されていたこと。
何て素晴らしい感謝の表し方でしょう。

壁にはフランスの子供たちから日本への励ましの絵や言葉が飾られ、
東北地方特産のお酒の紹介もあり、
日本とフランスが距離的には離れていても、
しっかりとした心の絆があることが伝わってきました。

最初に被災地入りした消防隊の方々
フランス人もフランスに暮らす日本人も、日本のことを常に心にとめています。

これからも一緒にがんばりましょう。

フランスの子供たちから
日本へのエール