ボンヌ・ヌーヴェル(8,9号線)
近くにある教会ノートルダム・ドゥ・ボンヌ=ヌーヴェルにちなむ駅名。
受胎告知に捧げるこの教会が、最初に建築されたのは1551年でした。
けれども16世紀、カトリックとプロテスタントの間の宗教戦争の際に、焼かれてしまいます。その後再建されたのは1628年で、ルイ13世の妃アンヌ・ドートリッシュが建築用の石を置いています。
ルイ13世の妃、アンヌ・ドートリッシュ。 |
スペイン国王の王女として生まれ、14歳でフランス国王ルイ13世に嫁ぎましたが、長年世継ぎに恵まれませんでした。
そのためにノートルダム・ドゥ・ボンヌ=ヌーヴェルに頻繁に通い、子供が授かるよう祈りを捧げていました。
アンヌ・ドートリッシュと未来の国王ルイ14世。 |
待望の王子が生まれたのは、結婚から23年後の1638年9月5日。
その王子が後に太陽王ルイ14世となり、絶対王政を築きます。
残念なことに教会はフランス革命で破壊され、その後再建されたのが現在のネオクラシックのシンプルな教会。
大天使ガブリエルが地上に降り立って、ヨセフの婚約者マリアに、神の恩恵によって男児が授けられると告げる受胎告知は、多くの画家が手掛けています。
ちなみにボンヌ=ヌーヴェルは、良き知らせという意味です。
フラ・アンジェリコによる受胎告知。 フィレンツェのサン・マルコ美術館の壁画で、1440年ころの作品。 数ある同じテーマの中で、私がもっとも好きな絵です。 |
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