Falguière
ファルギエール(12号線)
フランスの彫刻家であり画家のアレクサンドル・ファルギエールの名を冠する駅名。
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アレクサンドル・ファルギエール。自画像。
(1831-1900)
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1859年、ナポレオン3世の第二帝政時代に彫刻部門でローマ賞を獲得したファルギエールは、国内外に数点の彫刻作品が展示されているほか、画家としての才能も高く評価されています。アカデミックで品格ある作品が特徴で、パリ市内ではロダン美術館とオルセー美術館で作品を鑑賞できます。
ローマ賞の起源はルイ14世の時代にさかのぼり、絵画、彫刻、建築、版画の部門の優秀な人を選出し、イタリアのヴィラ・メディチで一定の期間学べる特権が与えられていました。後年、これに音楽部門も加わります。栄えある賞を得たファルギエールはその後ボザールで教鞭を取り、多くの優秀な生徒を世に送ります。その一人はアントワーヌ・ブールデルで、代表作「弓をひくヘラクレス」は上野の国立西洋美術館にあります。
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ワシントンにあるファルギエール作の
ラファイエット将軍像。 |
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ファルギエール作。
オルセ―美術館の踊り子。 |
ファルギエールと同時代の彫刻家はロダンで、このふたりの名はバルザック像を巡って盛んに語られていました。フランス文芸家協会はその創立者であるバルザックを称える像をロダンに依頼。ロダンは寝間着姿のバルザックの像を石膏で製作しましたが、文芸家協会はあまりにも侮辱的な姿だと非難し、受け取りを拒否。その代わりにファルギエールにバルザック像を頼んだのでした。
ファルギエールとロダンは友人で、この像を巡る外部の人の対決によって友情は壊されることはないと、それぞれが相手の胸像を作り、強い友情を彫刻で示したのでした。
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ロダンによるファルギエール像。 |
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ファルギエールによるロダン像。 |
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