6月23日のリニューアル・オープニングの日に行ったものの、すごい行列で中に入るのをあきらめたラ・サマリテーヌ・デパート。その後いくつかの原稿依頼があり、それに数日間没頭していましたが、気になってちっとも落ち着かない。それで、意を決して書き換えの原稿をそのままにして、気になるデーパトに行ってきました。
一日中雨という予報だったのに、見事にはずれてお天気。でも信用ならないパリのお天気なので、傘を持参し、行例を覚悟で向かいました。ところが天気予報を信じた人が多かったのか、誰も並んでいなくて、すんなり中に入れました。
圧巻のガラス張りの天井から差し込む自然採光に 心が和みます。 中央から左右対称にのびる階段が、きめ細やかなレースのようでエレガント・ |
手すりには金箔が施されていて、高級感が伝わってきます。 |
すべての階段に木がはられていて、足に負担がかからない。 |
このデパートの最大の関心はガラスの天井と、その下の壁一面に描かれた孔雀と花々のアールヌーヴォーの装飾。これほど見事だとは思ってもいなかったので、しばらく見とれていたほど。それを見るだけのためにラ・サマリテーヌに行ってもいいほど素晴らしい。このような価値ある装飾がデパートにあるのは、さすが芸術の都市パリならでは。
たくさんのアールヌーヴォ―に囲まれて幸せ気分最高潮。 |
上から見ても下から見ても、均整が取れていて限りなく美しい。 |
世界中に名を轟かせている高級シャンパーニュ、 リュイナールのアーティスティックなデイスプレイ。 |
地上階から最上階まで吹き抜けになっているので、フレッシュな空気が流れているようで、清々しい。様々なメゾンの製品が飾られていますが、ケバケバしたディスプレイは皆無だし、それぞれ間隔を開けているので爽やかさが漂っています。
ショッピングをしなくても、このような空間でのお食事は心地良いに決まっている。そのためか、ガラスの天井下にあるレストラン・バー「ヴォワヤージュ」はすごい人気。今度はアールヌーヴォ―を鑑賞しながら、そこでお食事したい。「ヴォワヤージュ」は「旅」という意味で、諸外国のレシピを特有にアレンジしたお料理が多いので、グルメに好まれているのでしょう。「和牛のクロックムッシュ」という、興味を掻き立てられる一品もあるそう。
レストラン・バーの「ヴォアヤージュ」 |
リニューアルする前は庶民的だったのが、まるで生まれ変わったように、洗練を極める高級デパートになったラ・サマリテーヌ。しかも地下にスパまで設け、今までのデパートの固定観念を変えています。
5月1日の働く人の祭日「メーデー」のみ休業で、364日オープンしていて、しかも10時から20時までと営業時間も長い。新しい試みがいっぱいで、当分の間、話題の中心になっているでしょう。
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