1912年4月14日から15日にかけて起きた、豪華船タイタニック号の悲劇から111年経った今年、パリでオマージュの展覧会を9月10日まで開催。
2000m²の会場に約260点の遺留品などを展示。会場に入ってすぐに4mもの巨大なタイタニック号の模型が見え、期待の高まりが一挙に広がります。
会場内で圧倒的なインパクトを与えているのは、何と言っても一等客専用の階段のレプリカ。しかも実物大なので存在感抜群。それだけでなく、贅を尽くした一等客の客室も、長い廊下も再現。まるで実際に船に乗っているよう。
乗客たちの遺品も多く、破損がひどい彼らの衣類、ジュエリー、トランクなど私物を目の前にしていると、心苦しい。あれほどの技術と設備を誇っていた世界最大の客船が、何故、という無念さはぬぐい消れない。
この展覧会の実現に大々的に協力したのは、フランス人の深海探検家ポール・アンリ・ナルジョレ氏。海の底に沈んだままのタイタニック号の調査のために何度も潜水し、その度に持ち帰った貴重な品々の多くが、この展覧会で展示されている。ナルジョレ氏は4月18日に消息を絶ったタイタニック号見学ツアーに参加し、潜水艇タイタンの事故で生涯を閉じました。予期せぬ悲劇が重なっている、感慨深い展覧会です。
一等の客室が並ぶ廊下。まるで豪華ホテルのよう。 |
一等の客室。広々としていて窓から海が見える。 家具もすべて高級で、さぞかし快適な船旅だったでしょう。 |
一等客用のダイニングルーム。テーブルウエアも気品あるものばかり。 |
うっとりするほど華麗な花柄。 お料理も飛び切り美味だったことが想像できます。 |
一等の客室が並ぶ階から、 階下のダイニング、レセプションルームに向かう豪奢な階段。 |
優雅な装いに欠かせないソワレバッグ。 一等客の遺品とられています。 |
9カラットのゴールドとパールをあしらった 女性用懐中時計。 |
仕立てが良さそうなジャケット。 |
旅の思い出を綴った日記や絵葉書、地図。 |
心を躍らせながら旅を準備をしていたと思うと、 このトランクを見ていると胸が張り裂けそう。 |
展覧会の最後の部屋には、 「ミスター・タイタニック」と呼ばれていたナルジョレ氏へのオマージュがあり、 心が強く打たれました。 |
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