2000m²もの規模を誇るラ・ギャラリー ディオールがオープンして1年3ヵ月経ったのに、いまだに長蛇の列の騒ぎ。その人気の秘密は、中に入ると一目瞭然。そこには、誰もを魅了するような夢の世界が広がっているのだから。
ラ・ギャラリー ディオールの入り口で、順番を待つ若者たち。 皆、夏にふさわしい軽装で、お洒落度が高く彼女たちを見ているだけで楽しい。 予約制で、連日の入場者は約1400人。 |
ラ・ギャラリーにはメゾン創立者クリスチャン・ディオールと、その後継者6人の主だった作品が展示されていて、服だけでなく、バッグ、靴、アクセサリー、香水などの変化も見られ、メゾンの幅広い活躍がひしひしと伝わってくる。ムッシュ・ディオールの貴重な写真やデッサン、彼の事務所や仕事場も再現されている。
すばらしいのは、後継者たちが、創立者のDNAを克明に引き継いでいるのが分かること。どの時代のどのデザイナーも、ムッシュ・ディオールのエスプリを込めながら、それぞれの時代に即した自分の特徴を目に見える形で表現している。それは並大抵なことではない。世の中がいかに変貌しようとも、メゾン・ディオールには動じない強味があるのが、しっかり伝わってくる。
演出が凝っていて、一挙にディオールの世界に引き込まれる。 |
伝説のバー・ジャケット。 1947年のクリスチャン・ディオールの初のコレクションで発表された メゾンを象徴するアイテム。 |
青年時代のディオールの憧れの的であり、 多くの影響を与えた多才なジャン・コクトーの名を冠するドレス。 |
「庭園」をテーマとした作品。 ディオールが幸せな子供時代を過ごしていたノルマンディーの家が、左に。 家は広大な庭園に囲まれ、 季節ごとに咲く花々を優雅な母と散歩するのが、大きな喜びだったクリスチャン。 |
ディオールが生涯こよなく愛したパリをテーマにした、 それぞれの時代に即したシックな黒のドレスたち。 メゾン・ディオールが設立された時代のこじんまりした建物が、 パリの街並みの中で煌々と輝いています。 |
メゾン設立の当初から香水は重要で、 特に「ミス・ディオール」と「ジャドール」は不朽の名作。 ボトルを逆さにした意表をついた演出。 |
1947年に始まったディオールの大冒険は、76年もの長い間途切れることなく続き、今後も類まれな冒険が続くかと思うと、期待で胸が膨らむばかり。ラ・ギャラリー ディオールは、数か月ごとに、ある程度の展示作品を変えるそうで、そういうことであれば、また足を運ぶ楽しみがあって、それが嬉しくて仕方ない。
懇切丁寧に説明してくれたラ・ギャラリーのディレクター、オリヴィエと、 クリスチャン・ディオールが愛用していた机の前で記念写真。 |
最後の部屋の演出が息を呑むほどすごい。 照明が次々と変化し、ずっとそこにいたいほど幻想的。 |
ブルーの世界に心身が浄化されます。 |
あたりが暗くなったかと思うと、無数のゴールドが上から舞い降り。 またたく間に煌びやかな空間に変貌。 |
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