パリは整然とした街並の美しさで
世界に名をなしています。
同じ色の石灰岩の建物がどこまでも続き、
高さと色の制限を厳格に守り、
街路樹が整列していて、
確かに、どこから見ても文句なしに美しい。
パリの真っ只中に咲く ラヴェンダーの花 |
こうした街を見ていると、
パリジャンがいかにも几帳面な人のように思えますが、 よく気をつけて見ると、そうでない部分があることがわかります。
信号の下に雑草がはえていたり、
ちょっとした穴で雑草が育ったりしている。
チュイルリー公園内の野菜畑。 トマト、ピーマン、ヅッキーニ などが育っています。 |
パリジャンのいいところ。
そこに雑草がはえたいのならはえればいい、
別に自分たちの生活に迷惑でもないから、
というのが彼らのエスプリ。
雑草が小さな場所で幸せそうに育っているのを見ると、私はとても和やかになる。
そして
「ああ、今日も元気にしているのね」
などど思ってしまう。
今日も幸せそうな名のない雑草たち。 |
「パリの小さな田舎」と呼んでいます。
パリの公園の中にも田舎があります。
これはもっと大規模で、ラヴェンダーが彼方まで植えられていて、風が吹くとあたり一面に芳しい香りが飛び散ります。
野菜畑もあるし、蜂蜜も作っているパリ。
パリは大都会。でも人々の心に安らぎを与える田舎の光景も共存しているのです。