東北地方一色のシャン・ド・マルス |
お揃いのTシャツ姿で 若々しい笑顔の生徒たち。 テーマソングを大合唱。 |
地震と津波の被災地、福島、宮城、岩手の中学生と高校生が約100人が参加するOECD東北スクール。
彼らが2年半かけて準備した、東北の復興と魅力を世界に向けて発信するイヴェントを、
いよいよパリで開催。
「東北復幸祭」と呼ばれるこのイヴェントは、
パリの象徴エッフェル塔が美しい姿を見せる
シャン・ド・マルス広場が会場。
フランス人に、
そしてまた世界にアピールするのに絶好の場です。
地震が起きた時刻を表す時計。 その周囲に多くの人から寄せられた 激闘の言葉が見られます。 |
8月30日11時に始まったオープニング・セレモニーでは、パリ副市長、OECD日本大使児玉和氏らのご挨拶があり、その後はスクールの子供たちによる東北地方のアピール。
大災害に見舞われたにもかかわらず、それに打ちのめされることもなく、小さな力を振り絞って明るい未来を築いていこうという生徒たち。
彼らのけなげな、けれども、しっかりした態度は、パリ市民の心に強く訴え、大きな感動を与えたのは確かなこと。
このイヴェントの企画も実行も中心となったのは生徒たち。それだけに心を動かされます。
舞台の横手には大きなスクリーンが置かれ、無慈悲な津波と、日本がいまだかつて経験したことがない被害が映し出され、もう何度も見た場面であるにもかかわらず、やりきれない思いです。心を痛めないではいられません。
津波に流されたけれど 奇跡的に見つかった 祭事用兜。 |
その隣りの赤いバルーンは子供たちの希望や情熱の表れ。津波に負けない高さです。
巨大なドミノを押し倒して津波の恐ろしさを目の前で見せ、すべてのドミノがひっくり返ったときには、イヴェントのシンボルマークになるパフォーマンスも生徒のアイディア。
オープニング・セレモニーは、OECD東北スクールのテーマソングの大合唱と、出演者と出席者全員が肩を組んで作る大きな環で終わりました。
生徒たちによる踊りを2日間披露。 豊富な演目と楽しい衣装が大好評。 |
様々なブースでの説明に熱心に耳を傾け、映像に見入っているパリジャンの姿を見ていると、「大丈夫、みんなが応援している」と、心強くなります。
大人気のキャラクターがおいでおいでと 短い手で誘うので、一緒に記念撮影。 |
そうした傍らには、大震災が発生した時刻を示す大きな時計が置かれています。忘れてはいけない時刻です。当時の写真や、その後の復興の様子を表す写真も多数展示されていて感動的。
東北地方の住民への思いやりが生まれるコーナーです。
世界中の人々が手を取り合って作りたい、平和の願いを込めた「環」。
その熱い願いが空高くのぼり、空から空へ、そしてもっと遠くの空まで届きますように。