2017年3月1日

メトロの駅名は語る 27

Parmentier
パルマンティエ (3号線)

ルイ16世の時代の農学者であり、薬剤師だったアントワーヌ・パルマンティエの名が駅名になっていますが、彼の名は日本人にはあまりお馴染みではありません。
けれどもパルマンティエは、誰にも親しまれているじゃがいもを普及した重要な学者なのです。 

18世紀の偉大な農学者アントワーヌ・パルマンティエ。
18世紀に悪い気候が続き、農作物が被害にあっていたときに、 パルマンティエは寒さに強く、しかも、やせた土地でも立派に育つじゃがいもの生産をうながし、それによって1785年、ルイ16世の時世の最悪の飢饉も逃れることもできたのです。

 じゃがいもを普及するために、パルマンティエは様々な工夫をしますが、そのひとつは畑を兵士に守らせ、いかにも貴重な食べ物であるかのように見せかけたことです。

ルイ16世に
じゃがいもの花をプレゼントするパルマンティエ。
また、ルイ16世にじゃがいもの花をプレゼントしました。王はきれいに咲いているその花をボタンホールにさして歩いたり、マリー・アントワネットの帽子につけたりし、 じゃがいもの普及に協力したのでした。このように優しい心を持つまじめでおとなしい国王が、なぜ革命の名のもとに処刑されなけれがならなかったのでしょうね。
 
可憐なジャガイモの花。
じゃがいもというとルイ16世を思い出します。
それにしても、きれいなお花を咲かせるのですね。マルシェやスーパーに並んでいるのしか見たことがなく、お花が咲くことも知りませんでした。

メトロの駅名の連載を書きながら、たくさんのことを学べます。