2019年11月2日

ナポレオン生誕250周年記念の会食

2019年はナポレオンが生まれて250周年の年。生誕地コルシカ島はもちろんのこと、ナポレオンにちなむ様々な地で記念行事があり、この記念すべき年が終わりに近づいた日に、パリで盛大な会食がありました。

アールデコのレセプション・ルーム。
「洋上の宮殿」と呼ばれていた豪華客船ノルマンディ号の、
ダイニング・ルームからインスピレーションを受けています。

凱旋門近くの重厚な建造物のレセプション・ルームがその会場。1935年に就航したフランスが誇る豪華客船、ノルマンディ号のダイニング・ルームからインスピレーションを受けているとのことで、直線とシンプルが特徴のアールデコ様式の整然とした美しさが漲っています。

いつもの通り唯一の日本人でしたが、ナポレオン史学会主催なので出席者は顔なじみの会員が多く、話も弾み楽しいひと時でした。ナポレオンは素早く食事をとる人でしたが、私たちは時間をかけてゆったりと美味を味わいました。3種類のアミューズ・ブッシュとキールで始まり、白味魚とシャンピニオン料理に合わせてシャブリのホワイトワイン。続く鶏肉料理のレッドワインはもちろんシャンベルタン。

大きなデザートを客席近くに運び、
目の前でブランデーでフランベして切り分けるギャルソン。


話題は当然ナポレオンに集中。
数年後に計画されているセント・ヘレナ島へのツアーの話に、
特に熱気がこもっていました。

ブルゴーニュで生産されるシャンベルタンはしっかりした味で男性的と言われ、ナポレオンが愛飲していたのはジュヴレ村の名酒、ジュヴレ・シャンベルタン。なので、この日はもちろん皇帝が好んでいたこのワインで乾杯。心地よい音をあげながらグラスに注がれたジュヴレ・シャンベルタンを手にし「皇帝バンザイ」と高らかにお祝い。

レセプション・ルームの入り口で。

参加者は高齢の方が多かったのですが、食欲旺盛だしワインにも強い。お料理はどれもヴォリュームがあったのですが、皆、きれいに全部いただいたのには驚きました。ひっきりなしに続く会話といい、気を配った服装といい、人生を横臥しているフランス人ばかりでした。