2020年1月8日

終らないストライキ、デモ

昨年末から続いている年金制度改革に反対するストライキは、今年になっても続いていて、多くの人の日常生活が困難になっています。交通機関の大混雑は以前にお知らせしましたが、ここ数日間、スーパーに行っても野菜やフルーツ売り場に何も並んでいないので大あわて。幸いなことにマルシェがあるので、何とかなりますが。こんなことは初めて。

9日には大規模なデモがまたあるようで、その日の外出は控えようと思っています。年金制度改革案を政府があきらめない限り、自分たちもあきらめないと労働組合が強気で、いったいいつ終わるか、今のところ先が見えていません。交通機関がほとんどマヒしているから、ショッピングもレストランも控えている人が多く、経済的打撃も大きいようです。

昨年暮れにオペラ座のバレリーナたちが、純白の衣装で「白鳥の湖」の一部をオペラ座入り口で踊り、優雅に年金制度改革に反対の意思表示をしたところ、すぐに見直すとの発表があり「ほら、やっぱりストライキやデモは効果がある」とばかりに拍車がかかっているように感じます。

オペラ座のバレリーナたちの定年は42歳。その後年金が保証されているけれど、これはバレエ大好きで自分も踊っていたルイ14世が、300年以上前に決めたこと。この優遇が革命でも消えることなく続いているのが不思議と言えば不思議。

重装備の機動隊員。すごい迫力。
怖いから早足で通り過ぎる。
歩行者が多い通常の歩道に面した路上に居並ぶ警察の車。
日常見かける光景になっています。

パトカーのサイレンは毎日響くし、機動隊の車の列や重装備の機動隊員の姿を見かけるのも、今では日常のこと。終わらないストライキに悩まされるパリですが、それでもいいことがたくさんあるからパリだから、心が浄化されるのでしょうか。街の至る所で見かける銅像、春に備えて種や球根を植えている公園、歴史を語る建造物、セーヌ河畔のゆったりとした変わらない風景、そのどれも不愉快なことを飛ばすパワーがあるようです。


ひたすら歩いて移動していますが、
こんなゴッホの銅像に巡り会えるのもそのお蔭、
とポジティヴに考えます。
このユニークな像は、
今年がゴッホ没後130年だからかと思っています。